2016 Fiscal Year Research-status Report
能動的参加としてのアクティブ・インクルージョンー新しい若者の社会的包摂の可能性
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15K03990
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
大村 和正 立命館大学, 産業社会学部, 非常勤講師 (30571393)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天野 敏昭 神戸大学, 国際文化学研究科, 協力研究員 (40736203)
居神 浩 神戸国際大学, 経済学部, 教授 (70289057)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 社会的包摂 / 社会的排除 / 若年者 / 能動的参加 / アクティブ・インクルージョン / 社会参加 / 就労 / ソーシャル・インパクト |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度も本研究プロジェクトのテーマである「『能動的参加』としてのアクティブ・インクルージョン」の若者の社会的包摂のテーマに該当する実践事例(NPO法人スマイルスタイルや日本センチュリー交響楽団による若者支援事業「The Work」、若者就労支援事業に取り組む大阪や京都の若者サポートステーションや大阪の若者ハローワーク、不登校の若年者を対象にした認定フリースクール「学びの森」の活動、(若者に限定されないが)ホームレス等に音楽の実践を通じた包摂の取り組みである釜ヶ崎オペラ等)への調査(インタビュー調査等)を実施して、本研究のテーマである「新しい若者の社会的包摂」の在り方や課題に関する知見を深めることができた。 また昨年度はこれらのテーマに関連する英国の事例(ロンドン南部ルイシャム区の「若者市長」、ストリート・ワイズ・オペラによる音楽活動を通じたホームレス支援活動)をも調査して、政治的な参加や文化的な参加も含む、当事者が参加する社会的包摂の在り方に関する知見を深めることができた。 それぞれの実践事例や若者支援事業の実施者へのインタビュー調査等を通じて、各事例に共通すると思われる、若者の社会的包摂に関する特色や課題と、それぞれの事例や実践事業特有の特色や課題を明らかにすることに取り組んだ。 昨年12月社会政策学会関西部会で本プロジェクトの途中経過の報告を行ったが、その際に上記の調査・研究の知見も踏まえ、支援事業の成果測定に関する「ソーシャル・インパクト」の問題も含めた考察を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
理由は2点。当初想定していた調査先の国内の若者サポートステーションの一部や英国の若者支援を行っている社会的企業に予定通りの調査を実施することができなかったため。調査の日程調整が上手くできなかったこと等により。またこれまでに実施した調査(インタビュー調査)の資料(ノートや録音データ)の整理や精査進んでいないことがもう一つの理由。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き本年度も、これまでの調査対象への継続調査を実施。昨年度、日程調整の不調等で実施できなかった調査先も可能なようなら調査を実施する予定。これらの調査のデータや資料を精査して、「能動的参加」としてのアクティブ・インクルージョン」の観点からの若者の社会的包摂の在り方や課題を考察して、報告書の作成その他の研究成果の作成につなげていきたい。
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Causes of Carryover |
一部、国内及び国外の調査対象で、日程調整の不調その他の理由により調査を実施することができなかった等の理由。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度、可能であれば昨年度実施できなかった調査先も含め、引き続きインタビュー調査等の調査を実施する予定。また文献等でまだまだ購入が必要な物品があるため、文献等の購入で経費を使用したい。本年度は最終年度なので、報告書の作成、印刷等でも経費が必要となる。
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Research Products
(6 results)