2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of complementary education program for psychological staffs in children's home
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15K04013
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
若本 純子 佐賀大学, 教育学部, 准教授 (60410198)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 児童養護施設 / 心理職 / 教育・研修 / 効果研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,2016年に全国の児童養護施設心理職に実施した質問紙調査結果に基づき,教育プログラムの開発と評価を行った。 研究協力者はA県の児童養護施設心理職7名。2016年7月~2017年2月,児童養護施設心理臨床に関する教育プログラムを計5回各回7時間実施。会場:研究協力者が所属する計5施設の研修室・会議室等。第1回テーマ:児童養護施設心理職の職務と職務に関する自己分析。第2回:児童養護施設における心理臨床。第3回:児童養護施設入所児にみられる問題行動とその背景。第4回:児童養護施設入所児の性的な問題の理解と対応。第5回:知的障害児の理解と対応。学習方法:講義,個人演習,グループワーク(シミュレーション,ロールプレイ,意見交換)の手法を織り交ぜて実施。さらに,ミニスーパービジョンを,郵送による紙面のやりとりで実施。また,教育プログラムの効果を測定するために,以下の指標を用いた。プロセス評価指標:1)施設心理職としての自己効力感(13項目6段階評定),2)施設心理職としての職務ストレス(16項目4段階評定),アウトカム評価指標:各回の満足度(4項目6段階評定),理解度(各回の学習目的に対応して2~4項目4段階評定),構成の適否(3項目3段階評定) プロセス評価の結果からは,職務自己効力感では全体として微増傾向が見出されたが,サンプル数が少ないため,統計的な結論は下せなかった。職務ストレスは回によってばらつきが見られ,職場の状況(多忙さやネガティブな出来事等)と関連した結果と推測された。一方,プログラムに対するアウトカム評価の結果からは,満足度は第5回,第2回が高く第1回が低かった。また,理解度は満足度と正の線形の関係にあることが窺われた。
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Research Products
(5 results)