2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the determinants for Internet use: the relation with others on Internet
Project/Area Number |
15K04028
|
Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
中山 満子 奈良女子大学, 人文科学系, 教授 (30235692)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | インターネット / 情報探索 / 自己確証 / モニタリング / 親子 / 高校生 / SNS / 友人関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的は、ネット上の他者との関係に着目して(1)ネット上のつながり感覚の検討、(2)ネット上で親密な他者へのモニタリング行動の測定とその要因の検討、(3)社会的比較や自己確証動機とネット利用行動の検討、の3つについて研究することであった。 最終年度は、前述の(2)母親が青年期の子どもに行うモニタリング行動について、母親の自己愛と親子関係との関連から検討した。web調査を実施した結果、メールやLINEによるモニタリングには、子への依存が大きく影響し、子どものSNSやスマホを見る行動には、母親の自己愛の強さが影響することが示された。また(3)自己確証的な情報探索行動について、実験的に検討した。情報探索行動と態度変容過程を検討した結果、確証バイアスによる選択的情報接触は見られなかったが、選択的情報使用は一部確認された。 期間を通して得られた成果としては、(1)つながり感覚尺度を構成した後にweb調査を行い、SNS利用の帰結としてのつながり感覚およびオンライン社会関係資本(SC)の醸成について明らかにした(Nakayama, 2017; 中山, 2019)。(2)中年期母親が青年期の子どもに対してネット上で行うモニタリング行動についてweb調査を行い、母親の要因(自己愛)と親子関係のあり方の影響を明らかにした。(3)高校生を対象とした調査により、青年期に特有の友人関係と社会的比較過程を含むネット利用におけるネガティブ経験の関連を明らかにした(中山, 2018)。また育児期女性を対象に調査を行い、情報探索行動への自己確証動機の影響を検討した(中山・松井, 2018)。さらに2つの実験によって情報探索行動における自己確証バイアスの影響について検討し(中山・石田, 2018)、自己確証的に情報接触しているという仮説は支持されなかったが、態度変容過程について詳細な分析と議論を行った。
|
Research Products
(3 results)