2019 Fiscal Year Annual Research Report
Thermal sense in interpersonal interaction
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15K04039
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| Research Institution | Tokyo Woman's Christian University |
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Principal Investigator |
工藤 恵理子 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (50234448)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 社会心理学 / 身体化認知 / 社会的認知 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
令和元年は、身体的な冷たさ、温かさの感覚が他者の心的状態の推測に与える影響を検討する実験を実施した。成果発表としては、前年度までに実施した研究について２件の学会発表(国内１件、国外１件)を行った。
（１）対面でのコミュニケーション課題を用い、身体的な冷たさ、温かさの感覚が視点取得に及ぼす影響を検討する実験を実施した。コミュニケーションの場面において相手の立場に立つ視点取得は、コミュニケーションの円滑化を促進すると考えられる。身体的温かさの感覚が相互作用場面での相手を理解できると思うことや相手に自分が理解される程度における過大な推測を強めることを踏まえ、対面する相手の視点に即して相手の発話を理解することに身体的な冷たさ（温かさ）の感覚が与える影響を検討した。身体的温かさの感覚が相互理解の推測の過大視をもたらすなら、その基盤と考えられる視点取得が低減するか、実験的検討を行った。これまで行った実験での課題は直接のコミュニケーション場面を扱っていなかったので、それを拡張したが、現状の分析においては、身体的感覚（冷たさ・温かさ）の明確な効果を確認することができていない。
（２）身体的な温かさ（冷たさ）の感覚が、他者を理解することができるという推測における過大視（過小視）ならびに、自分が理解してもらえるという推測における過大視（過小視）に及ぼす影響を検討した実験の結果（身体的に温かい経験は冷たい経験に比べ、他者を理解できる、自分が理解されるという感覚を促進するなど）を学会発表した。日常的に感じる冷たさ、温かさの経験や、冷たさ、温かさに対する感覚（選好や制御）と対人関係を求める傾向などとの関連を検討した調査結果（孤立を避ける傾向と寒さを嫌う傾向との関連、寒さを制御しようとする傾向と自尊心維持の関連など）を学会発表した。
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