2016 Fiscal Year Research-status Report
終末期獣医療における獣医師のコミュニケーションスキルとストレス調査
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15K04047
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Research Institution | Osaka University of Commerce |
Principal Investigator |
杉田 陽出 大阪商業大学, 経済学部, 准教授 (60268290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲田 菜穂子 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (90368415)
入交 眞巳 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 講師 (70453511) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 終末期 / 獣医療 / コミュニケーション / コミュニケーションスキル / ストレス / 獣医師 / 動物看護師 / 調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究2年目にあたる平成28年度は、①パイロット調査実施と調査票作成、②本調査実施、③データセット作成といった質問紙調査実施に係る一連の作業遂行に加えて、④ホームページの情報更新とデザイン変更、⑤研究資料の収集と整理を行った。 ①平成27年度に作成した仮の質問紙を用いて、複数名の臨床獣医師と動物看護師を対象にパイロット調査を実施した(4~5月)。回収された回答データの解析結果や回答者のコメントを参考にして、本調査で用いる獣医師用と動物看護師用の質問紙2種類を完成させた(5~6月)。業者に依頼し、完成した獣医師用質問紙と動物看護師用質問紙をそれぞれ3,000人分ずつ印刷した(6~7月)。 ②平成27年度に準備した郵送用封筒に、質問紙2種類と返信用封筒2枚を同封し(7月)、調査対象者である全国の動物病院3,000軒に郵送した(8月)。返送締切日である8月31日の約10日前に、回答済み質問紙の返送を乞うハガキを各動物病院に郵送した。 ③返送されて来た質問紙を開封整理し(8~9月)、回答データの入力を行った(9~12月)。入力終了後にデータクリーニングを行い(1~2月)、データセットを完成させた。 ④パイロット調査及び本調査の協力者や対象者が調査の目的や概要などを閲覧できるように、平成27年度にホームページを開設した。平成28年度はホームページ上の調査に関する情報を随時更新し、進捗状況を報告した。また画面をより見やすくするために、デザインに変更を加えた。 ⑤研究課題に係る参考資料を収集し、一覧表作成や電子化など、これまで収集した資料と共に整理を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度は年度中に行う予定であったパイロット調査の実施時期が遅れるなど、研究課題の進捗状況にやや遅れが生じた。このため、平成27年度研究実施状況報告書に書いたように、平成28年度の研究計画を調整した。この結果、当初の計画通りに質問紙調査実施と回答データ入力を完了し、データセットを完成させることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は、①インタビュー調査実施、②質問紙調査データの解析とまとめ、③学会報告準備、④研究資料の収集と整理を中心に行う予定である。 ①複数の臨床獣医師と動物看護師に交渉し、インタビュー調査を行う。データ解析できるように、録音したものを起こし入力する。入力が完了した時点で解析を開始する。現時点では、インタビュー調査の結果は質問紙調査の補足として使用する予定である。しかし解析結果によっては、その内容を独立させて論文にまとめる可能性もある。 ②質問紙調査データの解析を行い、その結果を論文にまとめ、海外の雑誌への投稿準備をする。調査で用いた質問紙には複数のテーマが盛り込まれているので、年度中にまとめきれないものについては、平成29年度以降も引き続き作業を進めていきたいと考えている。 ③質問紙調査データの解析結果を、年度末に開催予定の「人と動物の関係学会」で報告する準備をする。このほか、次年度開催予定の「日本コミュニケーション学会」や「日本社会心理学会」などでも報告できるように準備する。 ④調査結果をまとめるのに必要な参考資料の収集を行い、これまでに収集した資料と同様に整理する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額163,905円が生じた理由は2つ考えられる。まず1つ目の理由として、年度途中で大学を退職し、研究分担者から外れることになった者の研究経費未使用額10万円が払い戻されたことが挙げられる。2つ目の理由として、研究計画の変更に伴い、研究費の使用を控えたことが挙げられる。当初は調査対象者を獣医師のみにしていたが、臨床コミュニケーションにおける役割は獣医師同様に重要であるとの判断から、動物看護師も調査対象者に加えることにした。この研究計画の変更により、データ入力にかかる人件費や質問紙などの印刷代が当初の見込み額を上回ることが予想された。このため、研究代表者と研究分担者が直接会って行う予定であった打合せ会議をメールや電話で行うことにし、交通費や宿泊費の出費を抑えることにした。さらに調査票の郵送費がわずかではあるが当初の予想よりも下回ったことで、結果的に余剰金が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究拠点には現在3台のパソコンが設置されており、これまでこの3台を使用して研究課題遂行に係る一連の作業を行ってきた。この内2台は当該研究課題を開始する以前から使用しているもので、古いせいか調子が悪くなることがたびたびあり、作業が中断されることも珍しくない。今後の研究計画をスムーズに進めていくために、次年度使用額で新しいパソコンを1台購入したいと考えている。
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Research Products
(1 results)