2017 Fiscal Year Research-status Report
思春期の情緒的自律性の発達と親子の相互信頼感,相互調整的態度変容に関する研究
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15K04056
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
平石 賢二 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (80228767)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 親子関係 / 思春期 / 親子間葛藤 / 相互信頼感 / 相互調整的態度変容 / 心理的適応 / 情緒的自律性 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は主に以下の点に関して研究活動を行った。 (1)思春期における発達と問題行動に関する理論的検討:日本教育心理学会第59回総会において「思春期における発達と問題行動」というテーマでシンポジウムを企画実施し,精神医学・脳科学,社会心理学,教育心理学,青年心理学,犯罪心理学の立場からの話題提供と指定討論を行い,思春期における発達と問題行動に関する研究の現状と課題について検討を行った。この成果により,本研究課題におけるモデルの再検討を行った。 (2)思春期の親子間葛藤の変化における多様性の検討:研究代表者が行ってきた青年-両親関係に関する一連の研究によって収集した縦断データを分析し,思春期の親子関係の変化パターンは多様であり,親子間葛藤が一貫して高い群,中程度の群,低い群,上昇する群を見いだした。また,そこにおいては養育態度が関連していることを見いだした。これらの研究成果は日本教育心理学会第59回総会および日本発達心理学会第29回大会において発表した。 (3)親子の相互信頼感が親子間葛藤の変化に及ぼす影響に関する検討:本研究課題の重要なテーマの1つである思春期の親子関係における相互信頼感が果たしている効果について検討するために,親の心理統制,親子間葛藤,相互信頼感に関する縦断データから交差遅延効果モデル等を用いた分析による因果モデルの検討を行った。この観点からの分析については,平成30年9月に開催されるヨーロッパ青年期研究学会(European Association for Research on Adolescence)大会での発表を申込み,採択された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
諸々の事情により本研究課題に費やすことができるエフォート率が大幅に低下しているため,新たな調査計画の検討が十分にできず調査が実施できなかったことによる。また,文献研究や学会大会,研究会での議論の結果,申請当初の仮説モデルの見直しを余儀なくされていることも遅延理由の一因である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの遅れを取り戻すために本研究課題に費やすためのエフォート率を上昇,維持していくこと,また,研究協力者を拡大し,研究組織の強化を図ることを検討する。さらに,1年間の研究期間延長申請を検討する。
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Causes of Carryover |
上述の通り,研究計画の見直しを行っていたため,計画通りの調査実施ができず調査費用に相当する金額の支出が低くなった。調査費用として次年度に残した分については,平成30年度での調査実施およびデータ解析等のための人件費として使用する。また,研究実施の遅延が生じているため,研究期間の延長を申請することを検討している。
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Research Products
(4 results)