2015 Fiscal Year Research-status Report
保育職のキャリア形成と結婚・家族形成のライフコース経路とその促進・阻害要因
Project/Area Number |
15K04090
|
Research Institution | Hamamatsu Gakuin University |
Principal Investigator |
若尾 良徳 浜松学院大学, 現代コミュニケーション学部, 准教授 (70364908)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池谷 美衣子 浜松学院大学, 現代コミュニケーション学部, 講師 (00610247)
土倉 英志 浜松学院大学, 現代コミュニケーション学部, 准教授 (00614637)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 保育職 / キャリア形成 / 結婚・家族形成 / ライフコース / TEM |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度には,保育職のキャリア形成と結婚・家族形成のライフコース経路,経路選択に影響を与える促進要因,阻害要因を記述するために,保育職経験者のライフコース・インタビューを実施した。プレ調査を行った上で,保育職経験者6名(女性5名,男性1名)に複数回のインタビュー実施した。保育職の志望から,就業,結婚・出産,退職,再就職に至る各段階での選択やその選択に影響した要因について,のべ12時間程度の語りを得た。インタビューの語りのトランスクリプトを作成するとともに,TEM図を作成した。現在,語りの内容の分析を進めているところである。分析結果の1部は,平成28年度に発表予定である。 また,現在保育職として就業している者に調査を実施する機会を得たため,幼稚園教諭および保育士239名に質問紙調査を実施した。保育職の結婚の困難,結婚後の保育職継続の課題やそのために必要な支援等について自由記述の質問紙調査を実施した。現時点では,保育職の結婚においては,業務量や労働時間が大きな問題になること,出会いの少なさも結婚の困難に結びついていることが示されている。今後,得られた記述を分析して,平成28年度中に発表予定である。 養成校学生のライフコース展望の質問紙調査については,保育者養成課程の大学生を対象に項目選定のための予備調査を実施した。保育職の継続や結婚についての将来展望,および保育職のイメージについて調査を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年度には,「保育職経験者のライフコース・インタビューの1部」「新任保育者のライフコース・インタビュー(1回目)」「養成校学生のライフコース展望の質問紙調査」を実施する予定であった。 保育職経験者のライフコース・インタビューについては,おおむね計画通り調査が進行している。質問紙調査については,予備調査を実施して項目の選定を行い調査を進行している。新任保育者のライフコース・インタビューについては,研究代表者が平成28年度に所属を異動することになり,当初計画していた縦断調査を実施することが費用的に,時間的に難しくなることが予想されたため,実施を延期した。平成28年度から調査を実施できるように,調査に継続して参加可能な協力者を新たに確保した。したがって,平成27年度に開始予定であった新任保育者のライフコース・インタビューは,平成28年度より開始することとなった。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成27年度に引き続き,保育職経験者のライフコース・インタビューを実施し,データを蓄積するとともに,分析を進めていく計画である。 また,「新任保育者のライフコース・インタビュー」「養成校学生のライフコース展望の質問紙調査」については,新たな協力者を確保できたため,平成28年度前半に調査を開始する。
|
Causes of Carryover |
計画していた新任保育者のライフコース・インタビューの開始を次年度に延期したことにより,予定していた人件費・謝金を使用しなかったため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度に新任保育者のライフコース・インタビューを開始し,人件費・謝金,並びに調査のための旅費として使用する計画である。
|