2018 Fiscal Year Annual Research Report
Proficiency and the expression of practical thinking in different types of childcare conferences
Project/Area Number |
15K04095
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
廣瀬 聡弥 奈良教育大学, 学校教育講座, 准教授 (40419461)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 実践的思考 / 保育カンファレンス / 熟達化 / 保育者 / 園内研修 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では保育所,幼稚園,及びこども園の保育者が,他者や自分が行った保育場面の映像記録を視聴し保育カンファレンスを行った際に,様々な条件による発言内容を比較することにより,以下の3点について明らかにすることを目的としている。1)映像の視聴後あるいは視聴しながらカンファレンスを行った場合の実践的思考の表出,2)カンファレンスの構成員や人数による影響,3)カンファレンスを定期的に行った場合の保育者の熟達化。 まず,公開保育とビデオを用いた保育カンファレンスという2つの園内研修の形態を比較し,役割について考察した。特に,保育者のうなずきと笑顔という非言語行動に着目し,分析を行った。なぜなら,うなずきは会話を生き生きとさせたり,スムーズに運ぶ機能があり,笑顔は会話を和やかにする機能があるからである。その結果,公開保育後のカンファレンスではうなずきの同調が高く,ビデオを用いたカンファレンスでは笑顔の同調が高いことがわかった。公開保育を活用した研修では指導案があり,保育目標が明確なために共感的な行動として表れたと考えられる。一方,ビデオを活用した研修では,笑顔の同調が高いことから,感情を共有し本音で語ることに繋がることが示唆された。 次に,保育者の熟達化に関して,教師の経験による実践的思考の違いや多様性について調べた。その結果,実践的思考には様々なタイプがあり,経験年数によって明確に分けることができないことがわかった。 以上の成果を日本保育学会,日本乳幼児教育学会,日本発達心理学会等で発表した。
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Research Products
(6 results)