2017 Fiscal Year Research-status Report
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15K04098
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Research Institution | Osaka University of Comprehensive Children Education |
Principal Investigator |
小椋 たみ子 大阪総合保育大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60031720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮田 Susanne 愛知淑徳大学, 健康医療科学部, 教授 (40239413)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 母親の言語入力 / 育児語 / 成人語 / 平均発話長 / 子どもの言語発達 / 母親の言語発達観 |
Outline of Annual Research Achievements |
I. 9,12,14,18,21,24ヶ月児合計160名のままごと場面の母子の発話データのJCHATファイルを研究分担者宮田の助言をえて完成させ、clanプログラムで母親の発話を分析し、以下の成果をえた。 1. 33ヶ月児追跡データがある9ヶ月20名,12ヶ月21名,14ヶ月26名,18ヶ月21名,21ヶ月児 19名,24ヶ月16名の合計123名と24ケ月追跡データがある100名の母親の名詞、動詞の育児語/成人語比と追跡時点のJCDIsの子どもの名詞、動詞の獲得の関係を明らかにした。名詞、動詞とも14ヶ月時点の幼児語/成人語比(タイプ、トークンとも)が33ケ月時点の名詞数、動詞数にプラスの効果があった。一方、24ヶ月観察時点では成人語が獲得されている時期で、言語入力で幼児語の比率が高いことは、名詞、動詞ともに負の影響を与えていた(JSLS2018口頭発表予定)。 2.1で述べた 33ヶ月追跡データがある123名の母親の形態素MLUと発話数を宮田(2002)のJMORで分析し、14ヶ月の母親の発話数が33ケ月子どもの表出語数に,21ヶ月の母親の形態素MLUが33ケ月追跡時点の子どもの文法発達に正の効果を及ぼした(日本発達心理学会第29回大会ポスター発表)。 II.母親の言葉の発達についての信念と実際の母親発話との関係を明らかにした。9, 12, 18, 33ヶ月202名の母親の言語発達観の質問項目の因子分析で抽出された「ことばでの表現重視」「言葉の豊かさ・楽しさ重視」「言語獲得援助」「育児語働きかけ」の因子と9,12,18ヶ月の観察での母親のオノマトペ,幼児語,接尾辞の相関を算出した結果、9ヶ月、12ヶ月で母親の「育児語働きかけ」信念と「ちゃん、さん、くん」の接尾辞使用の相関が高かった。オノマトペ、幼児語使用と母親の信念の関係はなかった(日本教育心理学会第59回総会ポスター発表)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
母親の助詞の算出、動詞の語末形態素、中間形態素、及び子どもの発話の量的分析が済んでいない。論文作成ができていない。補助事業延長を行い、平成30年度中に完成させる。
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Strategy for Future Research Activity |
1.母親の動詞の語末形態素、中間形態素、助詞の算出を行う。
2.母親の語彙品詞別、平均発話長、語末・中間形態素、助詞の言語入力と子どもの言語発達との関係を明らかにする。
3.子どもの無意味語、喃語、原言語、有意味語(オノマトペ、幼児語、成人語名詞、成人語動詞、成人語形容詞)、文法(平均発話長、助詞、動詞の語末形態素)をclanプログラムで算出し、子どもの言語発達過程を観察データから明らかにする。
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Causes of Carryover |
作業担当の2名が出産、育児、もう1名が親の介護、子どもの入院で、予定したよりも作業を実施できず、謝金への支出が予定より減少したことによる。 平成29年度繰越金は7月に開催されるISSBD2018の旅費、言語指標算出のための作業謝金、統計分析プログラム、英語論文校閲費として使用する。
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Research Products
(13 results)
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[Presentation] Parsed Corpus Annotation (Ad)ventures2017
Author(s)
Butler, A., Nagasaki. I, Horn, S. W., Miyata, S., Zhou, Z., & Yoshimoto, K.
Organizer
NINJAL「統語・意味解析コーパスの開発と言語研究」第2回共同研究会
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