2016 Fiscal Year Research-status Report
強迫性障害における時間認知の神経基盤と認知行動療法への応用の検討
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15K04135
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
橋本 伸彦 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (20534762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三村 將 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (00190728)
川口 彰子 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (20632699)
成本 迅 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30347463) [Withdrawn]
仲秋 秀太郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (80315879)
中前 貴 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50542891)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 認知行動療法 / 時間認知 / 強迫性障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
背景と目的:強迫性障害の患者は時間認知に障害がある。したがって、時間認知に焦点をあてた認知行動療法の意義は大きい。そこで、本研究では強迫性障害における ① 時間認知の障害に関する神経基盤を高磁場MRIの形態および拡散テンソル画像から検討し、② 従来の認知行動療法に、時間認知に関するメタ認知的介入も加え、その有効性を検証する。方法:平成28年度は強迫性障害の患者の時間認知とメタ認知に関する多様な評価尺度と高次脳機能検査を施行し、時間認知に焦点をあてたメタ認知的介入の治療プログラムを開発し、施行する。 以下が主な手順である。名古屋市立大学病院精神科と関連病院にて、強迫性障害の患者を対象とする。臨床症状の評価:Yale-Brown Obsessive Compulsive Scale (Y-BOCS)を用いて、強迫性障害の重症度を評価する。自記式調査票として、日本版Beck Depression Inventory Ⅱ(BDI-II) などを施行する。メタ認知に関しては、Obsessive Beliefs Questionnaire (OBQ), 日本版Responsibility Attitude Scale (RAS)およびResponsibility Interpretation Questionnaire (RIQ)などにより測定する。時間認知に関しては、dysexecutive questionnaire (DEX),時間判断課題などの質問紙を施行する。時間認知の検査(認知行動療法開始前、治療終結時に施行)は相対的時間推測値(推測した時間と実時間との比率)を時間認知の指標とする。 結果: 八事病院外来において、時間認知に焦点をあてたメタ認知的介入の治療プログラムを強迫性障害の患者20人に施行した。一部の患者は、介入後にY-BOCSにて改善した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
患者のリクルートが遅れているので、関連病院の八事病院にて主にリクルートしている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度以降もひきつづき調査を継続し、患者データベースを構築する。名古屋市立大学病院精神科だけではなく関連病院(八事病院)でのリクルートも積極的に進める。また脱落率が低くなるような方略(例:患者のスケジュールなどにあわせて調整など)も工夫していく。
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Causes of Carryover |
患者リクルートに遅れが生じているので、資料準備・整理等のための人件費や消耗品、研究に関する打ち合わせの旅費や学会参加費などを翌年度に繰り越すことにした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究補助のための人件費や患者リクルートの準備やデータ解析のためのソフトや消耗品、及び研究に関する打ち合わせの旅費や学会参加費などに使用する予定である。
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Research Products
(4 results)