2015 Fiscal Year Research-status Report
未来時間展望の操作が社会不安傾向者の注意バイアスに及ぼす影響
Project/Area Number |
15K04150
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Research Institution | Rissho University |
Principal Investigator |
田中 輝美 立正大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60272879)
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Project Period (FY) |
2015-10-21 – 2018-03-31
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Keywords | 未来展望 / イメージ / 青年期 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度に実施予定としていた研究は,未来時間展望操作に必要なイメージ想起場面を選定し,イメージ想起によって青年期の未来展望の操作が可能かどうか,不安等の精神病理傾向との関連を考慮しつつ未来展望を測定する尺度を用いて確認することを目的としていた。 申請書に記載した研究方法は,大学生200名程度を対象とした集団式調査(2回実施)で,①不安等精神病理傾向を測定する尺度を実施,②今週程度の近未来(あるいは20年後の遠未来)10場面のイメージ想起,③未来展望を測定する尺度を実施,④遠未来(あるいは近未来)10場面のイメージ想起,⑤2回目の未来展望を測定する尺度を実施,という手順であった。この方法で収集したデータによって想起したイメージによって未来展望が個人内で変化するかどうかを検討するのだが,順序効果を配慮して,近未来を先にイメージする調査と遠未来を先にイメージする調査の2回を予定していた。 本研究は平成27年の秋に追加採択されたものであり,研究の開始が遅れた。このため平成27年度は実験環境の形成と,順序を入れ替えて2回実施する予定であった調査のうち,近未来を先にイメージしたデータを収集するに留まった。平成28年度早々に実施予定の遠未来を先にイメージするデータと対照する必要はあるが,予備的に分析を行ったところ,近未来イメージ後と遠未来イメージ後の未来展望を測定する尺度得点には有意な差違があり,イメージ想起によって青年期の未来展望の操作が可能とした仮説を,現時点では支持できる見込みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
追加採択であったため,半年分研究が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
半年遅れの研究スタートの影響を受けると考えられるが,調査研究と第一実験研究をほぼ同時期に実施することは可能なので,徐々に計画した進捗に追いつくものと考えている。
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Causes of Carryover |
追加採択であったため,研究の実施が実質的に半年遅延した。実験に関わる物品の購入は行われたが,2回予定していた調査のデータ入力代に未払いがある。また,実験準備に関わる研究補助者の謝金は,追加採択が決定する前に所属先で得た研究助成金でまかなったため,使用していない。学会も採択決定以前に終了していたため旅費を使用していない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2回目の調査に関わる調査冊子作成印刷費やデータ入力代の未払い分が今後支払われる予定であるし,調査研究とほぼ同時に第一実験を行うことができるので,研究補助者に対する謝金等も相応に使用されるはずである。また,平成28年度には学会発表を予定しており,その参加費,旅費も支出する。 このような使用で,予算の消化がすすむ予定である。
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