2015 Fiscal Year Research-status Report
女子学生を対象とした食行動異常発現・維持の要因分析と予防教育法の開発
Project/Area Number |
15K04152
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
山蔦 圭輔 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (80440361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 寛 関西大学, 社会学部, 准教授 (50581170)
山本 隆一郎 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (30588801)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 食行動異常 / 摂食障害 / 女子学生 / 学校精神保健 / 尺度 / カットオフポイント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は現代を生きる女子学生の食行動異常予防を目的とした研究であり,(1)食行動異常ならびに摂食障害の発現・維持にかかる頑健な心理モデルの策定,(2)学校精神保健の場で実施可能な心理教育法の開発,(3)研究成果のパッケージ化を具体的な計画として遂行している。 平成27年度には,(1)の計画の一部である,女子学生を対象に実施可能な食行動異常測定尺度の開発を行った。また平成27年度には,開発尺度を用いた大規模調査を実施することで,食行動異常ならびに摂食障害の発現・維持にかかる心理モデルの策定を行う計画であったものの,同尺度の開発ならびに信頼性・妥当性の確認を行い論文化するに留まった。平成28年度で平成27年度の計画の一部ならびに当初計画の研究を遂行することを予定している。 開発された尺度は,既存尺度である食行動異常傾向測定尺度(Abnormal Eating Behavior Scale)の項目内容を再検討したものであり,学校教育場面において一般女子学生を対象に適用可能な食行動異常の状態像を測定するものである。また,ROC分析(Receiver Operating Characteristic analysis)を行い,感度,特異度,陽性的中率,陰性的中率,正判断率,誤判断率を算出することで,カットオフポイントが設けられていることも特徴である。 本尺度は,「非機能的ダイエット尺度」(6項目),「食事へのとらわれ尺度」(5項目),「むちゃ食い尺度」(3項目)から構成され,十分な信頼性ならびに妥当性が担保された,14項目6件法の尺度(カットオフポイント41点)であり,学校精神保健の場で食行動異常の状態像を測定する有用な尺度であるといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年度は,尺度開発と開発尺度を用いた大規模調査が達成課題であったものの,尺度開発の進捗が遅れ,大規模調査の実施時期が延期されたことから,やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
上述の通り,平成27年度に実施予定であった大規模調査を平成28年度に実施するとともに,当初予定であった平成28年度計画を遂行することを予定している。
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Causes of Carryover |
平成27年度に当初実施予定であった開発尺度を用いた大規模調査の実施を平成28年度に実施することに伴い,調査費用ならびに当初見込みであった国際学会発表が実施できなかったため,繰り越し金が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度のはやい時期に当初計画通りの研究を遂行するとともに,学会発表を行うことを計画している。
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Research Products
(6 results)