2018 Fiscal Year Annual Research Report
Relationships between conscious and unconscious aspects of attachment and empathy, and their effects on social adaptation
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15K04167
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
福井 義一 甲南大学, 文学部, 教授 (20368400)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島 義弘 鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 准教授 (00631889)
稲垣 勉 鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 講師 (30584586)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 愛着 / 共感性 / MET-CORE2 / 潜在連合テスト / 愛着スタイル / 被虐待経験 / 表情の情動認知 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度においては,本研究の集大成ということで,大きく分けて以下の4つの成果を上げた。第一に,日本心理学会第82回大会において,『愛着の潜在的・顕在的な内的作業モデルが共感性に及ぼす影響』と題した公開シンポジウムを開催した。ここでは,愛着を潜在連合テスト(IAT)で測定されたIWMと自記式尺度で測定されたIWMが対人関係や共感性に及ぼす影響について,これまでに得られた知見を整理しつつ概観し,指定討論とフロアとのディスカッションを通じて,成人愛着研究の更なる発展に資する議論ができた。 第二に,当初の予定より遅れていた客観的に共感性を測定するMET-CORE2日本語版について,3度の学会発表を通じて,その信頼性と妥当性を検討した。その結果,実用に耐えうる信頼性と妥当性を有したMET-CORE2の作成ができた。ただし,弁別的妥当性の検証が不十分であったため,本年度の後半に,自閉症スペクトラム障害群と一般群を対象に,調査会社を通じた調査を行った。これにより,一定の信頼性と妥当性を兼ね備えた客観的な共感性の測度を提供し得た。 第三に,アイトラッカーを用いた表情認知時の眼球運動を測定し,その視線移動に愛着が及ぼす影響について検討し,二つの学会発表で成果を報告した。これにより,愛着が共感性に及ぼす影響の背景にある,視線走査のあり方について研究する道が開かれた。 第四に,その他,多くの学会で本研究課題に関連する成果発表を行うことができた。
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Research Products
(13 results)