2017 Fiscal Year Annual Research Report
移動距離で切り替る作業記憶システム間の海馬―前頭前野路内相互作用機構の研究
Project/Area Number |
15K04202
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
瀧田 正寿 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (40344204)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 清悦 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (10440322)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 前頭前野 / 海馬 / 扁桃体 / ドーパミン / セロトニン / 記憶 / 意志決定 / 脳内微小透析法 |
Outline of Annual Research Achievements |
(最終年度前年度応募研究課題が採択されたので、T迷図実験に軸足を進めて研究成果の更なる発信に務める)【オペラント箱での遅延交代反応】ラットの飼育・繁殖・課題のトレーニングは研究代表者と雇用した研究補助1名(15時間/週)が担当した。防音箱内において、中央に報酬用の給水ノズルがあり、左右に2ランプ2レバーのあるオペラント箱を用いた。遅延交代課題のトレーニングは、交代反応として、両手を乗せて片手ずつ左右交互にレバーリリースさせ、遅延反応として、短長の秒単位でのタイミングを2課題おきにする(参照:Izaki, Takita, Akema. 2008)。一昨年度は1.5/3秒の遅延時間で全個体の護送船団方式、昨年度と本年度は1/2秒の遅延時間で選抜方式で、前頭前野、中間海馬、腹側海馬の両側イボテン酸破壊効果(現在各群n=4-7)を2008年の論文結果と比較する。この遅延交代課題の方法論について、採択された第41回日本神経科学大会で2018年7月27日に発表予定である。【T迷図での遅延交代反応】昨年度と本年度にトレーニング方法の詳細な検討を行ったことで、学習速度を早めること、データの信頼性の向上が実現した(現在n=4)。昨年度懸案だった「電極のコシが柔らかく脳深部へ垂直に刺入することが困難だった」件について、ポリエチレングリコールコーティング法が有効なことを確認した。昨年度、2度のT迷図装置の移動があって遅れていた予定だが、新しい実験室で安定した行動データが得られている。
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Research Products
(5 results)