2015 Fiscal Year Research-status Report
養護教諭養成における「学校看護」の教育プログラムの構築
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15K04209
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
廣原 紀恵 茨城大学, 教育学部, 教授 (70516004)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 加奈子 千葉大学, 教育学部, 教授 (10224007)
佐藤 伸子 熊本大学, 教育学部, 講師 (10226946)
三村 由香里 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (10304289)
山田 玲子 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (10322869)
河田 史宝 金沢大学, 学校教育系, 教授 (10451668)
竹鼻 ゆかり 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (30296545)
松枝 睦美 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (30347653)
上村 弘子 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (40555348)
中下 富子 埼玉大学, 教育学部, 教授 (50398525)
葛西 敦子 弘前大学, 教育学部, 教授 (80185735)
福田 博美 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (90299644)
秋月 百合 熊本大学, 教育学部, 准教授 (90349035)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 学校看護 / 養護教諭 / 養護教諭養成教育 / 看護技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,子どもの現代的健康課題へ適切に対応できる専門性の高い養護教諭を養成するための「学校看護」の教育プログラムを構築することにある。本研究における「学校看護」とは,教育免許法の養護に関する科目「看護学(臨床実習及び救急処置を含む)」10単位に含まれる「看護系科目」「医学系科目」「臨床実習」のうち,養護教諭に特化した看護の知識や技術であり,学校教育現場で活用できる「看護学」を指している。一方,現状では,「学校看護」で扱われる教育内容は教授者の裁量に任され,現代の子どもの健康課題に特化したものとは言い難い面がある。また、教育系大学卒業生の学習ニーズに看護系科目が高い等の報告がある。さらには,養護教諭の看護力不足が課題という指摘もある。 このようなことから,養護教諭養成にあたり,学校現場で活用できる「学校看護」が求められており,養護教諭に特化した看護の知識や技術を系統立て教育する必要がある。また,養護教諭の養成の教育背景は,教育系,看護系,家政系等と多岐に亘っている。その各養成大学での専門性を活かした教員養成が保障されている一方で,養護教諭養成を支える学問の姿が見えにくくなっていることが指摘されている。しかし,どのような背景の養成機関を経ようとも,卒業時に養護教諭として習得すべき専門性を担保しなければならない。よって,「学校看護」の教育プログラムを構築し教育内容を明確にすることは必要である。 そこで,平成27年度の研究計画を遂行するために,全国の養護教諭養成機関で1種免許が取得できる大学を対象に,実態を把握するため,免許法上の「看護学」の開講科目すべてについての,授業の教授形態(講義,演習,実習),必修,選択の有無,単位数等の質問紙調査を実施した。さらに,教育系4大学の「看護学」で教授している内容について,看護学教育における卒業時の看護技術項目に照らし合わせ検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
【計画1.養護教諭養成における「学校看護」に関する文献レビュー】は,現在,文献を収集し内容を検討中である。【計画2.養護教諭養成機関における「学校看護」の教授内容・方法に関する現状調査】の「調査1」は,平成27年12月に発送,回収済みである。計画2の「調査2」は,教育系大学を対象に教授している看護技術の内容について調査した。看護学教育における卒業時の看護技術項目に照らし合わせ検討したが,その結果,養護教諭養成で教授する学校看護技術の指標とは必ずしもなり得ないことが確認できた。これは,第12回日本健康相談活動学会(2016年3月6日)において発表された。
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Strategy for Future Research Activity |
研究組織が,北海道教育大学,弘前大学,東京学芸大学,埼玉大学,千葉大学,金沢大学,愛知教育大学,岡山大学,熊本大学と全国に分散しているため,定期的に会議を開催し研究を進めていく。平成28年度は,【計画2】で実施した調査データを分析し,平成28年10月開催の日本養護教諭教育学会学術集会で発表する予定である。引き続き,【計画2】の「調査2」に関しては,看護技術内容をさらに検討し,調査対象校を増やし質問紙調査する予定である。
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Causes of Carryover |
会議のための会場の借り上げ費を計上していたが、研究メンバーの所属する大学を借りるなどをしたため、使用額が減となった。また、助成された総額が、予定よりも低額だったため、H27年度調査予定対象者を変更せざる得ず、郵送料等が減となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
調査対象者、大学を計画通りに実施し、郵送費、消耗品代に充当する。
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Research Products
(1 results)