2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K04210
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
國分 麻里 筑波大学, 人間系, 准教授 (10566003)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 植民地期 / 朝鮮 / 学校 / 100年史 / 卒業生 / 回想録 / 写真 |
Outline of Annual Research Achievements |
1年目である2015年の目的は、それまで収集した100年史の整理と新しい資料収集であった。そこで2015年度は大きく2つの研究活動を行った。1つ目は資料調査であり、2つ目はそれまで集めた資料に基づく報告である。まずは、韓国国立中央図書館を中心にして学校100年史および植民地期朝鮮の学校教育に関する資料を収集した。さらに、済州島では国立済州大学校中央図書館、公立タムナ図書館および公立ウジョン図書館を訪問し、済州島における学校100年史や地域に関連する資料を収集した。 次に2つ目の報告についてである。1年目の研究成果として次の報告を行った。2016年2月20日に九州大学で行われた国際ワークショップ(History of education and language in late Choson and Colonial era Korea)において、植民地期朝鮮における児童の創氏改名に関する報告を行った。これは、それまで収集した学校100年史の内容から、特に創氏改名を一部分析したものであり、政策面からではなく児童の創氏改名の側からその実態の一端を明らかにしたものであった。この報告は本研究の中間報告に位置づけられよう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
学内外での業務が忙しいために、2泊3日という短期間の資料調査であったが5回ほど韓国で行い、ソウルや済州島など大きな都市での資料収集を着実に行うことができた。また、国際ワークショップにおいて、1年目にしてそれまでの調査の中間報告ができたことは大きな成果であったと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度は、ソウルや済州島などの大きな都市での資料収集を行なってきた。地方での調査については、学校100年史の資料および関連資料の収集を行った。 そのため、2年目の28年度からは韓国の済州島を研究対象とする日本在住の韓国人研究分担者を一名追加する。この研究分担者には、研究対象の済州島に加えて、隣接する全羅道の木浦や光州などの都市にある資料調査を行ってもらうことで、できる限り多くの資料を収集することができる。
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Causes of Carryover |
結果的に、年度内では92824円の残金が生じたが、ソウルや釜山での資料調査費として使用するために残したお金である。2年目の28年度の配分額は1年目より少ないために、2年目の旅費に合算して使用することを考えた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
韓国ソウルと釜山での資料調査を行うその費用とする。
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