2017 Fiscal Year Research-status Report
旧制高等学校史研究の新展開―いわゆる地名スクールと「外地」との関係を中心に―
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15K04240
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
永島 広紀 九州大学, 韓国研究センター, 教授 (50315181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 健太郎 九州大学, 大学文書館, 准教授 (00423575)
福嶋 寛之 福岡大学, 人文学部, 准教授 (20441735)
石田 雅春 広島大学, その他部局等, 准教授 (90457234)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 旧制高校 / 帝国大学 / 正系と傍系 / 傍系入学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は最終年を前にして、中間的な取りまとめを行うとともに、引き続き個別の教育機関における資料調査を実施した。実施内容としては以下の通りである。 【国内】北海道大学(大学文書館・附属図書館):北大農学部(演習林)、北大予科、北大実科に関する資料調査、岩手医科大学(図書館):岩手医学専門学校に関する資料調査、京都大学(大学文書館・フィールド科学教育研究センター、農学部同窓会・四明会):京都帝国大学農学部への入学者に関する調査、九州大学(附属図書館・大学文書館):旧制期における学位取得者に関する調査、国立国会図書館、同・憲政資料室、国立教育政策研究所・教育図書館、東洋文庫(建国大学関係資料) 【国外】〔米国〕UCバークレー(アジア図書館):朝鮮総督府中枢院関係資料・浅見コレクションの調査/〔韓国〕ソウル大学校(中央図書館・農学図書館・水原キャンパス):水原高等農林学校・京城帝国大学関係資料の調査、山林庁山林科学院および国立樹木園:玄信圭博士関係資料の調査 【学術報告】International Symposium on Agricultural, Food,Environmental and Life Sciences in Asia, 2017(The 14th International Joint Symposium between Japan and Korea)における報告(2017年11月8日)、九州史学会大会における報告(「九州大学と留学生」2017年12月9日)、九州大学韓国研究センター・地球社会統合科学府共催講演会講演会「我が歩みし学問の道 」での関連報告(「ソウル大学草創期の自然科学研究者について」2018年2月22日)、九州大学大学文書館・農学部附属演習林・韓国研究センター共催学術ワークショップでの報告(2018年3月5日)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度に掲げた本年度の課題である「水原高等農林学校」および「ソウル大学校農科大学」に関する資料調査がほぼ順調に終了した。また、とりわけ林学分野においては、水原高農から九州帝大農学部に進学し、卒業後は朝鮮総督府林業試験場に入庁したのち、九大の副手を経て母校・水原農専の助教授(ソウル大農科大のスタートメンバー)となった玄信圭博士に関する資料収集が進捗した。
さらには厳密には旧制高校・旧制大学ではないものの、満洲国に設置された「建国大学」(前・後期6年制)に関しては、1期生の方からお話を聞く機会とともに、各機関に所蔵される資料(特に東洋文庫に寄贈された同窓会の収集資料)を調査し、建国大学も広義の旧制高校・旧制大学研究の対象たりうることを確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度においては、やや遅れが見られる旧制の私立医大・医学専門学校に関する調査によるデータを補完するとともに、全体的な調査データの取りまとめ、およびワークショップを開催する予定である。
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Research Products
(8 results)