2018 Fiscal Year Annual Research Report
A New Historical Study of High School as Old System
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15K04240
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
永島 広紀 九州大学, 韓国研究センター, 教授 (50315181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 健太郎 九州大学, 大学文書館, 准教授 (00423575)
福嶋 寛之 福岡大学, 人文学部, 准教授 (20441735)
石田 雅春 広島大学, 75年史編纂室, 准教授 (90457234)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 旧制高等学校 / 帝国大学 / 高等商業学校 / 学徒出陣 / 引揚げ学徒 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、九州大学大学文書館・広島大学文書館・福岡大学人文学部歴史学科にそれぞれ所属する研究者とともに共同で遂行された。 顕著な成果としては、旧制期における高等学校に進学した朝鮮半島出身者の全体像がほぼ確認され、また台湾出身者に関しても、いまだ悉皆的なデータではないものの、主要な学校に関するデータの収集を終了することが出来た。また、福岡高等商業学校をはじめとする旧制高商に関しても一次的な文書史料を活用することによって、その全貌に迫りうる実態が明らかになったことである。かつ、佐賀高等学校・広島高等学校・第六高等学校といった旧外地からの入学者が多数に上った各校に関する個別の実証作業が進捗したことも特筆できる。一方、旧外地在住の「内地人」の内地進学に関する動態を検証することによって、戦時末期の学徒出陣、戦後の引揚げ学徒と学校編入、新たに「外国人」となった日本国内居住の韓国・朝鮮人・台湾人等の進学、といった従来の研究では充分に検討されていなかった諸課題を横断的かつ実証的に検証した。 さらには、2019年3月2日には九州大学伊都キャンパス内において「東アジア社会における学歴/学校歴の位相」と題した国際シンポジュウムを開催し、旧制高校・高商のみならず、その進学先たる各「帝国大学」、さらには台湾と朝鮮半島における1945年以降の高等教育にも視線を延ばした各種の研究報告がなされた。今後はこうした成果を基に学術書の公刊に向けた具体的な作業に入っていくことになろう。
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Research Products
(13 results)