2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K04252
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Research Institution | Musashino Art University |
Principal Investigator |
高橋 陽一 武蔵野美術大学, 造形学部, 教授 (70299957)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 教育勅語 / 道徳教育 / 日本精神論 / 日本教育史 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究第3年度となる2017(平成29)年度は、当初の計画に従って(1)文部省刊行以外の日本精神関連叢書群の分析、(2)教育政策及び教育学説における日本精神論の位置の分析の続、(3)教育研究成果の公開と研究室雑誌『造形と教育』第11号の発表を予定した。計画の通りに分析を進めるとともに、道徳教育及び教育勅語をめぐる成果発表等を行った。高橋陽一・伊東毅の共著『道徳科教育講義』武蔵野美術大学出版局2017年4月、高橋陽一の単著『新しい教育通義』武蔵野美術大学出版局2018年3月、教育史学会編『教育勅語の何が問題か』岩波書店2017年10月(4名共著)、岩波書店編集部編『徹底検証教育勅語と日本文化』岩波書店2017年11月(10名共著)、「道徳教育と教育勅語をめぐる教育史研究(課題と展望)」日本教育史研究会『日本教育史研究』第36号2017年8月、教育史学会公開シンポジウム 「教育勅語の何が問題か」講演2017年6月である。また『造形と教育』第11号(2018年2月)を学内ルールにより本学の教育研究成果の刊行のための本科学研究費の間接経費を使用して刊行した。実施した研究会には、伊東毅(武蔵野美術大学)、駒込武(京都大学)、竹内久顕(東京女子大学)、田口和人(桐生大学)、小幡啓靖(一般社団法人実践倫理宏正会)、小川智瑞恵(東京大学史史料室)、田中千賀子(武蔵野美術大学非常勤講師)、小澤啓(武蔵野美術大学造形研究センター・リサーチフェロー)、斎藤知明(大正大学講師)らが参加した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の研究予定の基礎調査を実施したほか、学会及び社会の動向を踏まえて、一般市販図書や公開シンポジウム講演等の研究生の発表を行うことができた。道徳と教育に関するテキスト2冊(単著及び共著)、教育勅語の関する共著市販図書2冊と単著論文1点と学会シンポジウム発表を行った。また、研究室雑誌『造形と教育』第11号を刊行した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画のとおり、計画最終年度としての研究成果の発表として、日本精神論、国体論、「皇国ノ道」論、日本教育学などの広範囲のテーマの研究成果を発表する。現在における研究成果の公表としては、該当テーマの一般向け概説書として単著『くわしくわかる教育勅語』(仮題、太郎次郎社エディタス刊行予定)と、既刊の学術論文をまとめた単著『共通教化と教育勅語』(東京大学出版会刊行予定、平成30年度科学研究費補助金刊行助成内定後の手続き中)がある。このほか学会発表や論文・研究成果の発表を行う。
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Causes of Carryover |
当年度は成果発表が中心となったため、予定していた調査費用の未使用が発生したためである。このことによる研究全体の遅延は生じておらず、むしろ成果公開が予定よりも早く進んでいる。
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Remarks |
2017年6月10日にお茶の水女子大学において教育史学会が開催した公開シンポジウム「教育勅語の何が問題か」の当日資料の公開のウェブページ。
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Research Products
(7 results)