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2016 Fiscal Year Research-status Report

女子大学の存立意義とサバイバルストラテジー:日本・アメリカ・韓国の国際比較

Research Project

Project/Area Number 15K04327
Research InstitutionMukogawa Women's University

Principal Investigator

安東 由則  武庫川女子大学, 文学部, 教授 (10241217)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2019-03-31
Keywords女子大学 / アメリカの女子大学 / 国際比較 / サバイバル
Outline of Annual Research Achievements

まず、平成28年末に訪問したアメリカのTrinity Washington Universityと米国議会図書館にて収集した文献・データの整理を行った。Trinity Washington Universityは、1970年代~80年代にかけて存亡の危機に立たされて以降、大学が生き残りをかけて独自の取り組みを行ってきた。この取り組みをまとめ、論文作成準備を進めていたが、学内外の業務が重なり、本年度内に出版することはできなかった。同女子大学・大学資料室のDr. Mary Hayes, SNDdeN に対して行った内容確認のためのインタビューの文章化については実行できた。議会図書館では主に数量データを収集したので、目下、データベース化する準備を進めているところである。
韓国の女子大訪問に備え、韓国における大学入試状況や高校での進路指導、“女子大学”に対する印象や社会での女子大学の位置づけなどについて、本学に留学中の韓国人女子大学生3名にインタビュー調査を行った。このインタビューについてもテープ起こしを行い、日本語に訳出した。以上が、新たに得られたデータや資料の整理である。
外国調査と並行して日本の女子大学に関するデータをまとめており、当該年度における研究論文作成は、日本の女子大学に関する一本にとどまった。1948年の設立から今日まで70年間における女子大学の量的変化と方向性の変化を把握すべく、女子大学数、学生数、女子大学学生比率、学部数、大学院設置大学数及び学部名称などのデータを収集し、分析を行った。時系列での量的変化と、それに影響を与えた文教政策や社会的背景、さらには女子大学の戦略などが総合的に検討された。これが日米韓三カ国の比較研究のための基礎データであり、分析の枠組みとなる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

初年度の平成27年に二度、アメリカの女子大学訪問を計画していたが、業務等の関係や相手方との調整に手間取り、そのうちの一回(Smith College訪問)を当年度(平成28年度)に回した。そのため当年度には、Smith Collegeと、当初予定していたアトランタの二女子大学(Agnes ScottとSpelman)の合計二度、アメリカを訪問をすることとなった。
しかし、筆者は平成27年度から始まった学内共同研究(「私立中高のサバイバル戦略」)の責任者となっており、これに学内外の役職(業務)も重なって、平成28年度は非常に繁忙を極めたため、Smith Collegeの訪問のみにとどまった。しかも、平成29年3月中頃のSmith College訪問時に、季節外れのブリザードに見舞われ、予定していた調査内容の6割程度しか実行できていない。
韓国の大学及び女子大学について知見を得るため、この分野の専門家である大学教員より知識と情報を得る予定にしていたが、日程調整がうまくいかず、聞き取りを実施できなかった。

Strategy for Future Research Activity

平成29年度は、当該年度(28年度)に実行できなかったアメリカの大学訪問を実行する。ただし、平成29年3月に訪問したSmith Collegeでは、天候不順により予定していた調査内容をかなり削減して行わざるをえなかった。このため、平成29年度にもう一度訪問することにしたい。Smith College訪問後、28年度に訪問できなかったアトランタの二女子大学を訪問する予定にしている。訪問日程や相手側との調整で一度に訪問することが不可能となった場合には、二回に分けて訪問調査を行う。金銭面での問題はない。
当初計画においては、平成29年度に韓国の女子大学訪問を予定しており、訪問予定の女子大学との事前交渉・日程調整を進めていく。しかしながら、同時並行で進む学内共同研究は平成29年度が最終年度であり、ある程度のエフォートをそちらに傾注する必要もでてくる。よって、年度中での韓国訪問が難しくなれば、これを最終年度(平成30年度)に回すという選択肢も念頭に置きながら、柔軟に対応できるようにする。
日本人の韓国高等教育研究者への聞き取り調査については、これまでの反省を踏まえ、できるだけ早くから調整を始め、平成29年度中に実行する。
いずれにせよ、学内外の業務がますます多忙化するのは自明であるので、できるだけ早期に予定を立て、関係者との調整を行いたい。この他の推進計画については、当初計画の通りである。

Causes of Carryover

今年度(平成28年度)は、学内の共同研究と重なり、多忙となったため、当初二回を予定していたアメリカの女子大学訪問が一回となり、その一回の訪問についても、勤務校での業務の都合上、訪問期間が短くなった。さらに、参加を予定していた国内の学会についても、学内行事と重なったため、参加することができなかった。以上が、使用額に差異が生じた主たる要因である。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度においては、当初より予定している韓国の女子大学訪問とともに、平成28年度に実施できなかったアメリカの女子大学訪問を実施する。アメリカ訪問では、勤務の都合上、10日~12日間で、平成28年度訪問したSmith Collegeと、訪問できなかったアトランタの2女子大学(Agnes ScottとSpelman)を訪問する予定である。これによって、差額の多くは解消される(50万程度)。ただし、本務校の勤務の都合や相手校との日程調整が不調となり、上記の訪問期間が確保できない場合、期間を短くして、二度に分けて訪問を実施する(合計65万程度)など柔軟に対応したい。
国内学会については、本年度は業務とバッティングしないので、参加が可能である。その他の関係学会についても、勤務日程をできるだけ調整して、積極的に参加することとする(10万程度)。

  • Research Products

    (1 results)

All 2017

All Journal Article (1 results) (of which Open Access: 1 results,  Acknowledgement Compliant: 1 results)

  • [Journal Article] 日本における女子大学70年の変遷:組織の変化を中心に2017

    • Author(s)
      安東由則
    • Journal Title

      研究レポート

      Volume: 47 Pages: 1-30

    • Open Access / Acknowledgement Compliant

URL: 

Published: 2018-01-16  

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