2018 Fiscal Year Research-status Report
女子大学の存立意義とサバイバルストラテジー:日本・アメリカ・韓国の国際比較
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15K04327
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
安東 由則 武庫川女子大学, 文学部, 教授 (10241217)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 女子大学 / 存立意義 / 女子教育 / 学生サポート / トランスジェンダー / 国際比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度における主要実績は以下のように集約できる。 1)2017年度11月にアメリカ合衆国・マサチューセッツ州にある女子大学、Smith Collegeを訪問してAudrey Smith 副学長をはじめ、Shaver入学担当部長やOhotnicky学生生活担当部長らにインタビューを行った記録を、日本語に翻訳、編集して、武庫川女子大学発刊の学術誌に掲載した。Smith副学長らへのインタビューでは、トランスジェンダー女性が女子大学への入学願書を提出し、それをSmith Collegeが受け付けなかったことから大きくマスコミにとりあげられ、それを発端として学内での研究会の設置、議論を経て、どのようにトランスジェンダー女性の受入れ方針が決定したのか、その詳細を聞くことができた。Ohotnicky氏らへのインタビューでは、ほとんどの在学生が居住するハウス(House)における生活や、トランスジェンダー女性への支援を含めた学生生活への支援の実際と課題などについて語っていただき、その内容をまとめた。さらに、この二つのインタユーに対する「解説」を付け加えた。 2)2019年3月上旬、韓国の女子大学で最も大規模で、歴史があり、威信が高い梨花女子大学校においてインタビュー調査を行った。予め質問用紙を送付し、それに対する回答を返信していただいたものを基に、インタビューでさらに詳細を尋ねた。対応していただいたChun教授は梨花女子大学校の出身で、現在、大学の広報部長を兼任しており、学内事情に精通されている。 3)韓国の議会図書館及び国立中央図書館にて、「大学一覧」などの歴史資料を検索し、収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
これまで、天候の不良等による調査のやり直しなどで予定より遅れていたことに加え、①2018年度においては勤務校が学会開催校となり筆者がその実行委員長となったこと、②学内での新たな役職に就きした管理業務が多忙化したこと、などの理由により、当初予定していた研究時間を確保することが難しくなった。 そのため予定していた韓国の女子大学訪問の調整が年度末にまでずれ込んでしまい、当初予定していた2018年度内の研究終了が不可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
1年の延長許可により、今年度が最終年度となる。これまで行ってきたインタビュー調査や収集した文献の分析と論文作成が中心的な課題となる。 年度の前半においては、梨花女子大学校を対象とするアンケートとインタビューについては、早急に翻訳してまとめる。さらに、韓国の女子大学については2校訪問予定が、1校からは応答がなく梨花女子大学1校のみの訪問となったので、できるだけ早い段階で他の女子大学にコンタクトをとり、8-9月頃を目途に訪問調査をすることを考えている。 アメリカの女子大学調査についてはインタビュー記録の翻訳はほぼ終えたので、年度の後半においては、収集した資料の分析を加え、日本や韓国との総合的な比較検討を行う。
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Causes of Carryover |
勤務校で開催された学会の実行委員長となったこと、勤務校で新たな職務に就いたことなどにより多忙となったため、二回予定していた海外調査が一回しか実行できず、研究の最終年度に予定していた報告書作成もできなかったため経費が余ることとなった。 よって今年度は、一回の海外調査実施と報告書の作成に経費を使用する計画である。
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