2017 Fiscal Year Annual Research Report
Research on the significance and possibility of alumni association project to contribute to sustainable development of university
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15K04340
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
大川 一毅 岩手大学, 評価室, 教授 (20267446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶌田 敏行 茨城大学, その他, 助手 (00400599)
大野 賢一 鳥取大学, その他部局等, 准教授 (90314608)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 大学同窓会・校友会 / 校友・卒業生(alumni) / 母校・在学生支援 / 校友育成事業 / 全国大学同窓会アンケート調査 / 母校(Alma mater) / 愛校心 / 大学帰属意識 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究最終年度は,全国調査(「全学卒業生組織による母校在学生支援及び校友育成事業実施状況調査アンケート」平成29年3月実施)の集計分析とその報告書作成,及び調査結果を踏まえた学会報告,論文投稿などの最終総括的作業に取り組んだ。 全国調査を含め,本研究では全学同窓会が母校・在学生支援として奨学金など経済的支援のみならず,多様な事業を実施している現況を把握した。なかでも卒業生と在学生との交流機会の設定に配慮する全学同窓会が多く,ここでは式典や周年事業,ホームカミングデー,大学祭などを通じて卒業生と大学・学生との連携強化を図り,そこから母校への愛着や帰属意識を高め,これを在学生支援に結びつける契機としていた。この他,教育・研究支援では,成績優秀者表彰や課外活動支援,キャリア教育支援,母校建学精神の継承・高揚に取り組む学生の表彰も行われていた。しかし,全学同窓会の教育・研究支援を歓迎する大学もあれば,拒絶する大学もある。教育・研究領域の支援には,大学側の理解と連携が重要だと全学同窓会組織は考えている。なお,母校・在学生支援は,組織設置が古く会員数の多い同窓会で活発,という事実を改めて実証した。 訪問調査では「卒業生事業は大学と卒業生との利益が一致することで進展する」という応答を複数大学で得た。大学への社会からの評価や名声は,卒業生の活躍によってもたらされる。同時に,大学が獲得した社会的評価や名声は,卒業生個々に還元される。大学の発展は卒業生とともにあることを確認したことは,本研究の重要ポイントである。 卒業生組織による母校後援は,大学が提供した諸価値に対する卒業生の満足感を表明する行為であり,その実績は大学にとって成果指標の一つである。何ゆえ卒業生が母校に愛着を持ち(あるいは持てず),いかなる事業で母校との関わりを望む(あるいは拒否する)のか。本研究をふまえた今後の研究視点である。
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Research Products
(5 results)