2018 Fiscal Year Annual Research Report
Research on the university professional staff in the academic affairs administration division
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15K04376
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Research Institution | Taisho University |
Principal Investigator |
高野 篤子 大正大学, 人間学部, 准教授 (30513048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日下田 岳史 大正大学, エンロール・マネジメント研究所, 専任講師 (30734454)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 大学経営人材 / スタッフ・ディベロップメント(SD) / 専門職 / リーダー育成 / 大学院課程 / 欧米 / オセアニア / カナダ |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでアメリカ合衆国,イギリス,オーストラリア,マレーシアといった諸外国の大学における教学マネジメントを支える専門職たちの学内での位置づけや,育成の方法を捉えるために調査研究を実施してきた。さらに,今年度はカナダでの現地調査も行った。日本が憧憬をともない参考にしてきたアメリカ合衆国の大学の管理運営職は,やはり諸外国に先んじていることが明らかとなった。アメリカ合衆国では教授出身者が就任することの多い教学部門のトップマネジメント層へのキャリアの経路が確立されており,支える中上級レベルの専門職層は高度な業務を担当する制度が整備され,専門職として遇されていた。 大学職員の専門職化,あるいは大学経営人材の渇望と育成の強化といった動向は,21世紀以降,イギリス,オーストラリア,マレーシア,カナダの各国でも顕著に見られる。政府主導で大学のリーダーを育成する組織が設立されたり,大学の幹部職員を育成する大学院課程が新たに開設したりしていた。そして,とりわけ教学部門においては担う業務の高度化・専門職化により,専門職が誕生・確立しており,中には教員ポストの職員もいる。専門職たちも専門的知識やスキル・職務経験を,自大学の事情や業務に合わせて汎用化し能力を発揮していた。 今後の日本においては,大学院で獲得する研究スキルを汎用的なスキルとして実践の場で転用できる専門職の存在と,そうした専門的知識・スキルをもつ実務経験のある人々を専門職として遇する制度の両者の確立が不可欠と思われる。
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Research Products
(3 results)