2015 Fiscal Year Research-status Report
家庭科探究学習におけるプロセス評価モデルの検証-他国との研究連携による汎用化-
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15K04417
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
綿引 伴子 金沢大学, 学校教育系, 教授 (90262542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 真由子 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (60241197)
荒井 紀子 福井大学, 教育地域科学部, 特命教授 (90212597)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | プロセス評価 / 批判的リテラシー / 問題解決学習 / 家庭科教育 / 授業開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
・2015年10月に、批判的リテラシーを育む家庭科の問題解決学習について、スウェーデンのヨーテボリ市郊外のAlleskolan中学校を訪問し、家庭科教諭Sara Sjostedt氏の授業を参観し、同氏に面接調査を実施した。中学2、3年生の食分野と消費分野の学習における評価方法であるプロセス評価の先進事例を把握することができた。また、フィンランドの教育庁(The National Board of Education)を訪問し、家庭科教育担当指導主事Marjaana Manninen氏とフィンランド消費者協会(The Finish Competition and Consumer Authority)のシニアアドバイザー Taina Mantyla氏と面談した。また、ヘルシンキ大学の教授Kaija Turkki氏と面談した。能力ベースの新カリキュラムの理念と構造、家庭科カリキュラムの特徴について情報収集を行った。上記調査により収集した資料を翻訳し、現在分析中である。 ・開発したプロセス評価方法の検証については、現在進めているところである。 ・これまでの成果をもとに、「スウェーデンの家庭科教育における『真正の評価』-子どもの主体的学習とパフォーマンス評価の構造を視点として-」と題する学会発表を行った(荒井紀子・鈴木真由子・綿引伴子、日本家庭科教育学会2015年度大会(第58回大会)、2015.6.28、鳴門教育大学)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度は、スウェーデンとフィンランドでの国外調査を実施し、本研究にとって多くの有益な資料と情報を入手することができた。 開発したプロセス評価方法の授業実践を通しての検証は現在進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)問題解決学習及び評価方法に関する米国現地調査 :米国の家庭科授業における批判的リテラシーを育む問題解決学習を視察・現地調査(平成28年10月実施予定:宿泊・現地移動費を含めた旅費、記録メディア関係費計上)によって具体的に把握し、課題を整理する。 (2)開発したプロセス評価方法の検証 :前年度に引き続き、H24年度~H26年度に開発したプロセス評価方法について、授業実践を通して検証する。研究協力者と事前に打ち合わせ会を持ち、具体的な方法等について共通理解を図る。授業及び評価の実際は、可能な限り複数のメディアを活用して記録する(デジタルビデオ、ICレコーダ等物品費計上)。評価結果の省察は、研究協力者を含む合同研究会を実施して行う。 (3)国際シンポジウム・ワークショップの開催 :プロセス評価に関する研究成果について、平成29年夏~秋に国際シンポジウム及びワークショップを開催する(印刷費・通信費、通訳費用等計上)。スウェーデンや米国の家庭科教師を招いてシンポジストを依頼する(旅費・謝金計上)。また、プロセス評価の実際を体験的に共有し課題を明らかにするため、日本の研究協力者を含めたワークショップも同時開催する。 (4)改訂版問題解決学習におけるプロセス評価のモデルプランの提案 :各種調査、国際シンポジウム、プロセス評価方法の検証等の成果を踏まえて、「改訂版問題解決学習におけるプロセス評価」のモデルプランを完成させ提案する(翻訳費用計上)。また、研究成果を学会報告・論文発表するため、論文投稿料・校閲料等を計上する。研究成果を総括したガイドブックを作成し公開する。
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Causes of Carryover |
見積もり額より安く物品購入できたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
H28年度使用額と合わせて使用する。
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Research Products
(5 results)