2016 Fiscal Year Research-status Report
社会科における副読本のメディア構成と活用法に関する研究
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15K04421
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
松本 康 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (60229581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠崎 正典 信州大学, 学術研究院教育学系, 助教 (80705038)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 社会科 / 副読本 / 学習問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
<目的(平成28年度)>前年度に収集された副読本の内容分析を行い,類型化を行うこと。本年度は副読本の中に含まれる学習問題を分類し,その類型を見出すこととした。 <方法>副読本25冊中,学習問題を含む23冊を分析対象とした。各テキストについて,すべての箇所において疑問形で書かれている箇所,および学習活動・作業課題を,「学習問題(問い)」として抽出した。計973個の学習問題が抽出され,表計算ソフトに入力してデータ化した。サンプル事例を抽出し,アフターコーディングにより,学習問題の類型(カテゴリー)を作成。この類型について,すべての学習問題を類型別にチェックしてカウントし,量的傾向を把握した。(1/0データ。カテゴリー重複を含む) <結果>学習問題の類型として,以下のA~Gの7類型が見出された。A.具体的事実に関する問い。B.関係・比較に関する問い。C.一般化・説明に関する問い。D.予想・思考に関する問い。E.価値に関する問い。F.学習者に関する問い。G.学習活動・作業に関する問い。量的傾向として「A.具体的事実に関する問い」が最も多い(68%)。小学校に多く(70%),中学校で低下する(34%)。「B.関係・比較に関する問い」「C.一般化・説明に関する問い」は中学校で増加する(B:小10%,中32%,C:小8%,中22%)。「D.予想・思考に関する問い」は全体的に少なく(5%),小中の差はない(小5%,中5%)。「E.価値に関する問い」(3%)は小学校のみで,地域教材の価値に関する問いが多い。「F.学習者に関する問い」(16%)は小学校に多く,中学校で減少する(小17%,中7%)。「G.学習活動・作業に関する問い」(38%)は2番目に多く,小学校と中学校の差は少ない(小38%,中34%)。このうち「調べる」活動が最も多い。E,Fに関して,選択肢を吟味する意思決定型の問いはなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画では平成28年度前半に副読本の内容分析,後半に質問紙調査を行う予定だったが,平成28年度後半に行う予定だった質問紙調査の実施が年度をまたぐ形になってしまい,遅れている。平成28年度3月に発送準備作業は終えているが,回収・分析作業が平成29年度にずれ込んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)教師を対象とする質問紙調査により,副読本の活用状況について把握する。 (2)特徴的な事例を選んでインタビュー調査と授業観察を行い,副読本の効果的な活用事例を収集する。この際,活用できている事例とうまく活用できない事例とを把握しつつ,全体的なまとめを行う。
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Causes of Carryover |
平成28年度の3月に質問紙調査の作成作業・発送準備作業を行ったが,回収作業と分析作業が送れたため,調査票整理・インプット作業,分析作業に見込んでいたアルバイト費用が平成29年度に持ち越されることとなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額は平成29年度請求額と合わせて,主に調査表整理・インプット作業用のアルバイト費および分析作業費として使用する。
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Research Products
(1 results)