2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K04426
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
寺田 守 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (00381020)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 国語科教育 / 読むことの学習 / 一文読み / ヴィゴツキースペース / 読者反応理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は一文読みの方法の開発と読解力向上効果を検討した。 まず話者の判断の表れる言葉に着目することで登場人物の言動の意味を理解する方法について、文学の授業の学習指導目標として妥当であるかどうかを検討した。教科書を検討したところ小学校2年生、4年生、中学校1年生など多くの学年・教材で登場人物の気持ちを理解する目標が立てられていた。「タオル」を教材とした話者の判断の表れた言葉に着目して登場人物の気持ちを理解する授業を中学校2年生に行った記録を分析した。登場人物の気持ちを実感的に理解できることが分かった。7割の学習者が十分満足できる到達度に至っており、中学校2年生の学習指導目標として適切であることが分かった。 次に中学校3年生を対象とした「高瀬舟」の実験授業を行い、学習者が分析・解釈の主体となる授業のモデルの構築を行った。ラファエルの提案するヴィゴツキースペースを参考としながら、教室の各場面において学習者が慣習的知識を適用・変形・公表・慣習化していく螺旋的循環の様相を記述した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、国語科「読むこと」の学習において、一文の意味を考えるという解釈法と小集団討議という学習活動とを用いた一文読みと名付ける指導法を開発し、その読解力向上効果について検証するものである。 計画では、平成27年度は①一文を読む解釈法の開発、②小集団による読書プログラムの検討、③読解力向上効果の検証を行う予定であった。本年度は、①③は計画通りの進捗であり、②についても文献の収集は進んでいる。また本年度の研究成果を論文として公表することも行った。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は2年目であり、引き続き研究計画に沿って進めていく。前年度に引き続き、実践・研究論文を検討することで小集団による読書プログラムの意義と課題について解明していく。
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Causes of Carryover |
ビデオカメラの価格が当初計画よりも安く購入できたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
繰り越し金については、文献購入費用や文献複写費用といった資料収集のために用いる。
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Research Products
(10 results)