2017 Fiscal Year Research-status Report
幼児・学童期における立体造形と描画の発達段階の共通性等についての研究
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15K04430
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
淺海 真弓 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (50533428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
初田 隆 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (60273819)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 描画 / 粘土造形 / 造形発達 / グッドイナフ人物知能検査 / 人物表現 |
Outline of Annual Research Achievements |
描画と粘土造形の発達段階についての共通性等を探るため、研究3年目は「人物」をモチーフにし、幼児から中学生を対象にモデルを用いた場合と用いない場合の比較実験を行い、モチーフを見ることが描画及び粘土造形にどのような影響を与えるか、グッドイナフ人物知能検査の要素項目を用いた作品分析によって考察した。 その結果、まずモデルの観察で得られた情報は描画にはある程度反映されるが、粘土造形では表現に結びつき難いことが分かった。次にモデルの有無に関わらず、粘土造形では立体を平面的な輪郭意識と基底面で捉える「クレープ表現」や「クッキー表現」等が、特に小2・4に多く見られたほか、描画においては学年が上がるに従って簡略化やキャラクター的表現が増加した。また、自然な造形発達において、平面的な表現から奥行きや面・量などを意識した表現に至るのは困難であることが分かった。調査・研究で得た成果は論文にまとめ学会誌に投稿し、掲載となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
調査対象の年齢を当初の予定より広くとったため、サンプル数が増え、調査分析に時間が掛かり、研究の進捗に少し遅れが出た。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、3年間の調査・研究を下に、教育現場で実際に活用することが出来る、描画と立体造形を往還した教材を開発し、冊子等にまとめる予定である。
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Causes of Carryover |
(理由)平成29年度後半に予定していた、3年間の研究成果を活かした教育現場で実際に活用出来る、教材開発をまとめた冊子の発行が、29年度前半に実施した調査・実験の調査対象の学年を広げたため、分析等に手間取り、行うことができなかったため。 (使用計画)今年度に昨年実施出来なかった、描画と立体造形の発達段階の共通性等を活かした教育現場で活用出来る教材開発を行い、それをまとめた冊子を作成のため使用する。
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Research Products
(1 results)