2018 Fiscal Year Annual Research Report
High Level Specialization and Career Education for Vocational High School
Project/Area Number |
15K04435
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
阿部 英之助 大東文化大学, 社会学部, 准教授 (10408982)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 専門高校 / 専門教育 / 職業高校 / スーパープロフェッショナルハイスクール |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、専門高校に焦点をあて、現在専門高校が抱えている課題やそこでのキャリア教育実践と職業教育の高度化の実態について調査・研究を行った。 本研究では当初2003年度から文部科学省が推奨した「めざせスペシャリスト(スーパー専門高校)」を対象として個々の学科の特徴やその教育内容の相違などを一部の学校への聞き取り調査を行った。また、「スーパー・サイエンス・ハイスクール」(SSH)の指定を受けた専門高校にも調査を行い、SSHとの関わりの中で、新たな教育形態を模索している専門高校の姿をみることが出来た。また、2013年度より「スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール」(SPH)の指定校が始まる等、今後の専門的職業人を育成するための先進的な卓越した取組を行う政策が専門高校において進められ始めてきている。 以上の事から、専門高校を「進学型」・「専門特化型」・「地域連携型」などに大きく分類し個々の学校のカリキュラムや進路指導や進路動向の分析を通して、専門高校における高度専門化の在りかたとキャリア・職業教育の再構築を行うことで今後の専門教育の可能性と課題を明らかにした。また、指定された高校の一部では、指定期間終了後に予算的な面から取り組みの維持が困難や中心的な役割を担っていた担当教員などの異動などによって、継続性の難しさなどが浮き彫りとなった。職業教育では知識基盤社会での労働の高度化に対応すべく、高等教育の重視の傾向にあり、とりわけ工業高校を中心に上位学校との接続関係すなわち高大接続という形より高度専門化を図る傾向が出てきていることが明らかになった。専門高校における高度専門性の在り方と多様な生徒が入学してくる中、専門高校で行われている体験的実習教育がキャリア・職業教育の高度化が生徒の進路や職業意識にどのような影響を及ぼすかは、今後の課題となった。
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Research Products
(2 results)