2016 Fiscal Year Research-status Report
聴覚障害児の言葉と心の発達を促すiPadアプリ教材の開発とその実践的応用
Project/Area Number |
15K04554
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
荒木 友希子 金沢大学, 人間科学系, 准教授 (30334741)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武居 渡 金沢大学, 学校教育系, 教授 (70322112)
|
Project Period (FY) |
2015-10-21 – 2019-03-31
|
Keywords | 聴覚障害 / iPad教材アプリ / 人工内耳 |
Outline of Annual Research Achievements |
歌詞や音符、リズムを視覚的に提示することによって,聴覚障害のある子どもが音楽の聴取をよりスムーズにおこなうことを支援するiPad教材アプリ「手話うたアプリ」を開発し,その実践的応用をおこなった。具体的には,全国の聴覚特別支援学校やろう学校,手話サークルなどへ周知して,「手話うたアプリ」を用いて課題曲「ビリーブ」(作詞作曲:杉本竜一)の手話歌をおこなっている様子を撮影して投稿する手話うたコンテストをインターネット上で実施した。その結果,聴覚障害のある子ども達や関係者計53名が「手話うたアプリ」を用いてさまざまな工夫をこらした手話歌をおこなった動画をインターネットのyouTubeにデータベースとして蓄積することができた。 また,先天性重度聴覚障害のある子どもに対して幼少期に人工内耳埋め込み手術を施行することを決断した母親2名に対して,インタビュー調査を実施した。その結果は,日本特殊教育学会第54回大会にて報告をおこなった。(荒木友希子・新井瑠夏 2016 小さな子どもに人工内耳手術を受けさせた母親の思いとは 日本特殊教育学会第54回大会発表論文集) 音声言語を獲得した人工内耳装用者がより満足のいく聞こえを得るために,人工内耳装用者のQOLの向上をめざし,人工内耳シュミレーターにおける言語・非言語情報の伝達に関する認知心理学的実験もおこなった。人工内耳装用者は音楽聴取や感情のプロソディ知覚において困難さがあることが認められた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,関係機関から協力を得て研究を遂行中のため。
|
Strategy for Future Research Activity |
開発したiPad教材アプリ「手話うたアプリ」の問題点を分析し,さらに実践的応用をおこなう。また新たに課題曲を選定して第二回手話歌コンテストを実施し,手話歌動画のデータベース化を推進する。
|
Research Products
(1 results)