2015 Fiscal Year Research-status Report
コンピュータモニタに提示される表示形態と視覚特性が弱視者の読書効率に与える影響
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15K04560
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
氏間 和仁 広島大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (80432821)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 視覚障害 / 弱視 / ロービジョン / 読書 / アシスティブ・テクノロジー / デジタル・リーディング |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、研究1「表示形態とレイアウトが晴眼者の読書速度に及ぼす影響」について取り組む予定であった。実験用のタブレット用アプリ「ExpeRead」の開発を6月中に完了した。7月以降、同アプリを利用した実験に取り掛かった。晴眼大学生21名に依頼した実験を実施した。実験の目的は、近年開発と普及がめざましいコンピュータ・ディスプレイ上表示される文章を読書するデジタル・リーディングを対象とし、デジタル・リーディングならではの表示形式と文字サイズを変更した場合の読書効率への影響を明らかにすることであった。読書効率は、500文字前後の文章を読む時間を測定し、「文字数÷読むのにかかった時間(分)×60」の式に当てはめ、読速度を算出し従属変数とした。単位はCPM(character per minute)であった。独立変数は文字サイズと表示形式であった。ここで取り扱った表示形式は、PDFファイルのように表示レイアウトは静的で拡大すると縦にも横に伸長され、拡大されると読者は横にも縦にもスクロールを要求されるZoom形式、HTML形式のファイルを表示するときのように拡大すると文字が画面幅で折り返して表示され、拡大されると読者は縦スクロールを要求されるReflow形式、タイムズスクエアのニュース電光掲示板のように文章が横一列に表示され、拡大されると読者は横スクロールを要求されるLinear形式、映画のテロップのようにスクロールは一切行わず文字だけが更新され、読者は文字の切り替えにタップを要求されるEP(Elicited sequential presentation)形式を挙げることができる。これらの2要因の要因計画法により実験を実施した。その結果、Zoomは文字サイズが拡大されると読書速度が低下した。また、4つの表示形式では、文字サイズが小さいとEPの読書速度が遅く、文字サイズが大きくなるとZoom形式の読書速度が遅くなる結果となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成27年度に実施予定であった、研究1「表示形態とレイアウトが晴眼者の読書速度に及ぼす影響」に加え、研究2「表示形態とレイアウトが読書速度に及ぼす効果へシミュレーション下の視覚特性が与える影響」についても、平成27年度にデータを取り始めることができたためである。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画よりも早めのスケジュールで進んでいるため,各表示条件において,読書速度と文字サイズの関係をさらに詳細に検討するための実験を追加して実施する。 現在,原著論文を投稿中である。
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Research Products
(1 results)