2018 Fiscal Year Annual Research Report
Reading and writing skills in children and their neural substrates
Project/Area Number |
15K04588
|
Research Institution | Morinomiya Hospital Neurorehabilitation Research Institute |
Principal Investigator |
小倉 加恵子 社会医療法人大道会(神経リハビリテーション研究部), 神経リハビリテーション研究部, 研究員 (60332780)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 脳性麻痺 / 認知機能評価 / 特異的発達障害 / 神経基盤 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、脳性麻痺児における読み書き・算数能力の強みと弱みに関する認知神経学的評価を実施し、加えて画像データ収集を完了し、脳性麻痺児の認知特性に関連する脳領域の特定した。 評価およびデータ収集を実施したのは、粗大運動能力分類システムでレベルⅠ~Ⅳの脳性麻痺児26名(男性16名、女性10名)と健常対象児18名(男性10名、女性8名)であった。認知神経学的評価として、WISC-4、読み検査課題、算数障害の症状評価のための課題・算数思考課題、Developmental Test of Visual Perception-3 (DTVP-3)、Strength Difficulty Questionnaire (SDQ)などを実施した。同時期に頭部MRIによってT1WIおよびDTIの全脳撮像をおこなった。また、脳性麻痺児については、姿勢・運動機能の基礎データとして、手指操作能力分類システム(MACS)、コミュニケーション能力分類システム(CFCS)、粗大運動能力尺度(GMFM)、子どものための機能的自立度評価法(Wee-FIM)を実施した。これらの収集したデータをもとにデータベースを構築した。 データベースを元に、認知機能とその基盤となる脳の領域について検討を行った。まず、健常対象群とPVLを伴う脳性麻痺群の脳における大脳容量、大脳皮質厚、大脳白質の拡散異方性について実施した。次いで、PVLを伴う脳性麻痺群において、各認知機能と大脳皮質厚、大脳白質拡散異方性との相関分析を実施した。これらから脳性麻痺児の認知特性の基盤となる脳領域を特定することができた。 さらに、学校教育における実際の困難感を明らかにするために、特別支援学校並びに特別支援学級担任や校長・教頭と面談し、学校での特別な配慮の状況を聴き取るとともに、脳性麻痺のある子どもたちの個々の認知面における特性を伝えて理解を促し、学校での具体的な支援に関して連携できる関係を築いた。
|
Research Products
(10 results)