2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of solid catalysts with precisely structured platinum sites
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15K04605
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| Research Institution | Shizuoka University |
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Principal Investigator |
加藤 知香 静岡大学, 理学部, 准教授 (00360214)
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2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | ポリオキソメタレート / 白金 / 骨格構造 / 光触媒 / 可視光 / 水素発生 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
申請者らはこれまで，ポリオキソメタレートの骨格構造の一部を位置選択的に欠損させ，そこへ[cis-Pt(NH3)2]2+を配位させることで，安定かつ均一な二核白金(II)化合物([PW11O39{cis-Pt(NH3)2}2]3-, [SiW11O39{cis-Pt(NH3)2}2]4-, [GeW11O39{cis-Pt(NH3)2}2]4-)の合成・構造解析に成功してきた。本年度は，アルミニウム，ホウ素，ゲルマニウム中心ケギン型一欠損ポリオキソメタレートやリン中心ドーソン型一欠損ポリオキソメタレートに，cis-Pt(NH3)2Cl2, Pt(bpy)Cl2 (bpy = 2,2'-bipyridine), PtCl2(phen)(phen = 1,10-phenanthroline)を反応させることで，新規二核白金(II)化合物([AlW11O39{cis-Pt(NH3)2}2]5-, [BW11O39{cis-Pt(NH3)2}2]5-, [P2W17O61{cis-Pt(NH3)2}2]6-, [GeW11O39{Pt(bpy)}2]4-, [GeW11O39{Pt(phen)}2]4-)の合成を行った。また，これまでに得られた3種類の化合物に加え，本年度得られた5種類の化合物を加えた計8種類の二核白金化合物を光触媒として用い，エオシンYと共にトリエタノールアミン水溶液に溶解した系に可視光を照射することで水からの水素発生に対する活性評価を行ったところ，[P2W17O61{cis-Pt(NH3)2}2]6-が最も高活性を示すことが分かった。この化合物はエオシンYの分解抑制にも効果を発揮しており，ポリオキソメタレート骨格構造が光触媒機能に著しい影響を与えていることが分かった。
一方，上記の光触媒反応では高活性を示さなかったCs4[SiW11O39{cis-Pt(NH3)2}2]を空気中，600～700℃の温度範囲で焼成処理すると，数nmオーダーの白金ナノ粒子を含む新規構造体が得られることが分かった。この固体を光触媒として用いた場合，焼成前の白金化合物や市販の白金ナノ粒子よりも高活性を示したことから，焼成処理が触媒機能向上に効果を示すことが分かった。
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