2017 Fiscal Year Annual Research Report
Femtosecond laser ablation studied by time-resolved soft X-ray small-angle scattering using X-ray laser
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15K04706
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
熊田 高之 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 物質科学研究センター, リーダー (00343939)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 反射率測定 / 中性子 / 核偏極 / 薄膜 / 多層膜構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初はX線レーザーの反射測定により表面構造を測定する計画であった。しかし、いくつかの試料を用いて測定したところ、X線レーザーの波長領域で用いるCCDカメラではノイズレベルが高く非常に高いナノレベルの周期構造を持つ試料系以外所望の構造情報を得ることが難しいことが判明した。そこでそれに代わる手法として、表面構造の測定に水素核偏極薄膜試料と偏極中性子を用いた反射率法を適用する手法を考案した。本手法は中性子の水素核に対する散乱能が互いのスピンの向きに強く依存する性質を用いて、核偏極度に依存して変化する複数の反射率曲線から多層膜における複数の表面・界面構造を一意に決定するものである。 大強度陽子加速器施設(J-PARC)物質生命実験施設(MLF)の偏極中性子反射率計に新たに開発した薄膜試料用核偏極装置を組込み、水素核偏極度によって大きく異なるブロック共重合体薄膜材料の偏極中性子反射率曲線を得ることに成功した。それぞれの反射率曲線は異なる振動周期およびスロープを持ち、振動周期から試料の核偏極度を決定し、スロープからは試料表面・界面の面粗さを独立に決定することができることが見いだされた。 本研究成果はInternational Conference on Neutron Optics (NOP2017)やInternational Workshop on Polarized Sources, Targets, and Polarimetry (PSPT2017)において口頭発表された他、Journal of Physical Society of Japan誌に掲載決定された。
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Research Products
(12 results)