2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K04786
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
寺井 伸浩 大分大学, 工学部, 教授 (00236978)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 数論 / 指数型不定方程式 / 整数解 / Baker理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
指数型不定方程式における未解決問題の一つとして、ピタゴラス数に関するJesmanowicz予想がある。このJesmanowicz予想を一般化し、a,b,cを1より大きい正の整数とするとき、いくつかのa,b,cの組の場合を除けば、指数型不定方程式 a^x+b^y=c^z がただ一つの正の整数解x,y,zを持つという予想(Terai予想)を1993年に提起した。Terai予想は多くの場合に正しいことが証明されたが、現在のところ未解決である。lを奇素数とするとき、指数型不定方程式 a^x+lb^y=c^z についても同様な結果を得て、Int. J. Algebraに論文を掲載できた。証明は、X^4-lY^4 =Z^2に関する結果やBaker理論(2つの対数の1次形式の下からの評価)による。この論文の結果を「指数型不定方程式 a^x+lb^y=c^z について」という題目で第136回日本数学会九州支部例会(於 福岡教育大学)において発表した。 他の3つのタイプの指数型不定方程式 a^x+b^y=c^z, a^x + 3b^y = c^z, (a^φ(m)-1)/m =x^l についても、学会や研究集会においてそれぞれ講演した。
昨年に引き続き、2016年10月8日・9日にホルトホール大分サテライトキャンパスにおいて「2016大分整数論研究集会」を代表世話人として主催した。多重ゼーター関数、数論幾何学、代数的整数論、数学史に関する素晴らしい講演が行われ、若い大学院生を含めて多くの参加者があった。各講演について活発な質疑応答があり、大いに刺激を受け、整数論の研究者と有意義な意見交換ができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
指数型不定方程式 a^x+lb^y=c^zについて、lがl≡3(mod 8)のときに(一般化された)Jesmanowicz予想と類似の結果を初等的方法(合同式・平方剰余相互法則)やBaker理論を用いて得た。また、指数型不定方程式 a^x+b^y=c^zについても、a+b=cやa^2+b^2=c^2の場合に、いくつかの条件の下で、ただ一つの正の整数解x,y,zをもつことを示すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、指数型不定方程式 a^x+lb^y=c^zについて、lがl≡1.5,7(mod 8)のときに楕円曲線の階数に関する結果やBaker理論を用いて新しい結果を得たい。他に、指数型不定方程式 a^x+(a+b)^y=b^zについて、2次不定方程式のYuanの定理やLucas数列のBHV定理を用いて、a,bがいろいろな値のときに正の整数解x,y,zを完全に決定したい。
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Causes of Carryover |
本務校業務と重なり「指数型不定方程式の文献資料調査」を見送ったため、旅費に残額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度に見送った「指数型不定方程式の文献資料調査費」として、旅費に使用する予定である。
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Research Products
(6 results)