2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K04801
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
浜畑 芳紀 岡山理科大学, 理学部, 教授 (90260645)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | Dedekind和 / 変換公式 / エータ関数 / 相互法則 / 合成則 |
Outline of Annual Research Achievements |
①Dedekindはエータ関数の対数の一次分数変換による変換公式を確立する過程で古典的Dedekind和を発見して、その相互法則を確立した。平成27年度は、エータ関数を分析して、エータ関数の対数の関数体類似を発見し、一次分数変換による変換公式を確立した。その変換公式は以前に導入した関数体上のDedekind和を用いて記述できることがわかった。変換公式の応用として、関数体上のDedekind和の相互法則の別証明を与えることができた。 ②古典的Dedekind和を用いて行列関数(Rademacher関数)を定義することができる。この関数は合成則と呼ばれる等式を満たし、数論およびトポロジーの問題に応用することができる。平成27年度は、報告者の導入した関数体上のDedekind和に対して行列関数(Rademacher関数)を発見した。そしてその関数に対して、合成則を確立した。合成則の応用として、3項相互法則を確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①の研究成果を一般化するため、古典的Lambert級数の形状を分析して、関数体上でLambert級数の類似を探求している。これを発見することができれば、一次分数変換による変換公式を確立することができると思われる。応用として関数体上の多重Dedekind和に対して、相互法則の別証明を与えることができる。
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Strategy for Future Research Activity |
①の研究成果を一般化するため、古典的Lambert級数の形状を分析して、関数体上でLambert級数の類似を発見する。そして、その級数に対して一次分数変換による変換公式を確立する。応用として関数体上の多重Dedekind和に対して、相互法則の別証明を与える。
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Causes of Carryover |
出版予定の論文の別刷費に充てるつもりであったが、出版が遅れてしまい、当該年度に使い切ることができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に論文が出版されるので、その別刷費に充てる。
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