2020 Fiscal Year Research-status Report
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15K04822
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大渕 朗 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (10211111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米田 二良 神奈川工科大学, 基礎・教養教育センター 数学系列, 教授 (90162065)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 代数曲線 / 自己同型群 / 計算機 |
Outline of Annual Research Achievements |
第18回代数曲線論シンポジウムを2020年12月18日にZoomによるweb配信として開催した。 講演者は4人で自己同型群と言うテーマで代数曲線に関する位相幾何的な側面と群論的な側面から情報交換などを行った。自己同型群の位相幾何的研究は、古くはPoincareの結果などに基づく方法で、自己同型付きの代数曲線が上半平面をフックス群で割る事で得られると言う事に基づく。この考え方は更に曲線族を考える上でも有効であり、この話題に関する講演も幾つか行われた。その際に於いて、問題となるのは、自己同型群の生成元を適切に取る必要があると言う事で、この研究を考察に入れるためにバーンサイド環と言うテーマの講演とその内容に対する議論を行った。自己同型群の研究であるので群論的なアプローチは大事であるが群論の専門家を招き最近の群論的アプローチに関する講演を聞いたが興味深い点はコンピューターを用いた計算が積極的に行われている点で、非常に有益であった。
また非特異平面代数曲線の自己同型群の計算方法を線織面上の非特異代数曲線の自己同型に応用する為の理論の確立を標数pへの拡張を目指し、射影平面の自己同型群をreflection groupとして扱う事について研究を行った。このreflection groupはガロア点を定義する自己同型と同一の概念なので、ガロア点の研究との親和性が高く以前の結果に多くの貢献のある話題である。また標数pでは自己同型群の研究に際しては群の指標の理論が使えないため、幾何的なアプローチが有効であり、古い文献にあるMichellの結果などがかなり有効であることも解った。更に複素数体上で、従来のガロア点の考え方をガロア直線として考えると言う話題についても幾つか計算を行っているが、これは方程式を使うのが非常に困難で先に研究集会で話題になった上半平面をフックス群で割ると言う形の構成が望ましい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①被覆写像のガロア閉胞、②代数曲線の自己同型群:高知工科大学准教授の春井岳の結果を経て、宇部高専の三浦敬と共に①に関しては春井の結果を殆ど拡張で きた。具体例なども非常に良く計算できる様になっている。 ③ワイアシュトラス半群の研究:有理曲面上にある場合で計算不可能な困難な場合を除くとほぼ手法は確立していると言えるので完成期に入ったと言える。 ④被覆面と特殊線形系の理論:幾つかの平面曲線上での結果を得ているため満足のいく状況と言える。 ⑤代数曲線符号・暗号の理論:これに関してはゴレイ符号の研究との関連性を基に位数の大きな自己同形を持つ代数曲線(フルヴィッツ曲線など)の研究が有効 であると見なしており、またスタイナー系によるbinary符号を基にした幾つかの符号も構成している。一定の成果はあったと考える
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Strategy for Future Research Activity |
①被覆写像のガロア閉胞、②代数曲線の自己同型群:標数pでの話題と複素数体上で空間曲線の話題を考慮する必要があるが一定の成果はあったと考える。 ③ワイアシュトラス点から決まる半群の研究:3-超楕円な場合への拡張がほぼ完成したので最終的な完成に至ったと考える。 ④被覆面と特殊線形系の理論:最終的な完成を見ていないが、こちらもDolgachev-Iskovskiの理論が有効であると考えられる。ここはもう少し考慮が必要である ⑤代数曲線符号・暗号の理論:binaryフルヴィッツ符号の理論で幾つか進展があり更なる計算結果を整備する必要がある
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Causes of Carryover |
分担者と予定した研究が次年度に実施することになり次年度使用額が生じた 使用計画:ワイアシュトラス点に関する研究及び資料収集のために使用する予定である
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