2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K04838
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
中居 功 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (90207704)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | PLANAR WEB / CURVATURE / ODE / RESONANCE |
Outline of Annual Research Achievements |
PLANAR d-WEB の曲率の計算方法を開発できた。平面 d-WEB とは d 個の平面曲線が層状に重なり合ってできる葉層の重ね合わせの構造である。それぞれの葉層を1変数一階常微分方程式 p_i = dy/dx=f_i(x,y), i=1,2, ... ,d の解の族として表すことができるので、それらの p_i を解とするような、 x,y の関数を係数とする p の d 次多項式 W(x,y,p)=0 で定義することができる。この定義関数 W からそれの与える WEB の曲率形式を数学的に有意義な形で求めることが本研究の目的であった。xy 平面の3-WEB の曲率形式に関しては、計算機による計算出力としての大きな公式はすでに20年ほど前から、MIgnard により知られているが、以後、それに準ずる計算以外知られていなかった。この古典的計算を3次対称群の部分群に関する不変式の計算を元に再構成することにより、d-WEB への一般化に成功した。3-WEB に関しては、WEB 方程式の p に関する判別式の定める xy 平面曲線が曲率形式で重要な意味を持っていたが、一般の d-WEB に関してはそのような兆候は現在のところ見受けらない。しかしながら、曲率形式は一般に有理形となり、その分母に判別式が現れる点においては同様であることが判った。よって、曲率2-形式は判別式に沿って曲を持つが、その判別式曲線に定めるRESIDUE 1-形式は 0 であることを示すことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
PLANAR d-WEB の曲率の計算方法を開発できた。古典的 d=3 の場合は p=dy/dx に関してd次多項式であるような一階WEB 方程式のxy-平面上の判別式が曲率に大きく関係しているように見えていたが、d 一般の場合はその意味での一般化は望めないだろうことが明らかになった。式を書き下すことは容易であるが、公表するためには意味のある形を模索する必要がある。ここまで至るまでの模索に時間を費やす必要があった。
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Strategy for Future Research Activity |
期限内に曲率形式を妥当な形にまとめ、期間内に公表する。
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Causes of Carryover |
計算機の購入が遅れたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に購入する。
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