2017 Fiscal Year Annual Research Report
共形写像に関連する変分問題と計量のpullbackに関する変分問題の研究
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15K04846
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
中内 伸光 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (50180237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 博夫 山口大学, その他部局等(理学), 名誉教授 (10127772)
近藤 慶 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (70736123)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | pullback / conformal map / weakly conformal map / variational problem / Riemannian manifold |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に行った symphonic flows の時間大域的弱解の存在の証明では, wedge product による球面への写像の特徴付けを用いた. これはもともと, Y.Chen が harmonic maps および p-harmonic maps の弱解の存在を証明した際に最初に用いられたが, 厳密な議論がなされていなかった. 我々の証明では, この部分は wedge product form での弱解の定義と, それを wedge product なしで書き下したある弱解の定義の同値性を示すことにより, 厳密な議論が展開できた. 本研究課題では, さらにこの議論を推し進め, 方程式のどのような構造が wedge product による弱解の特徴付けの議論を与えるかを調べた. また、平行して, symphonic maps や C-stationary maps の特異点をもつ具体的な特解の構成についても研究を進めている. このような例については, H.Lin による「原点で特異点をもつ, 球体から球面への harmonic map の例」が有名であり, この方面では, 本質的にはこの具体例しか知られていない. 本研究課題では, より高次元の球面への写像で、異なる特異性をもつ例を構成しようとしている. 現在は, 基礎となる計算を行っているところであり, これらについては, 今後発表を予定している。 本研究課題のもう一つの目的である「共形構造に関連した変分問題の研究」については, 定義域あるいは値域が一般次元の球面の場合の結果以外は、まだ準備的結果しか得られていないが, 現在もこの研究を継続中である.
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