2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K04855
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
田中 真紀子 東京理科大学, 理工学部数学科, 教授 (20255623)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 対称空間 / リー群 / 対蹠集合 / 国際研究者交流 / ドイツ |
Outline of Annual Research Achievements |
1.平成27年度に報告した田崎博之氏との共同研究で得られた古典型コンパクトリー群の商群の極大対蹠部分群の分類結果をまとめた論文がJournal of Lie Theoryに掲載決定した。 2.平成27年度に報告した田崎博之氏と共同で行った例外型コンパクトリー群G_2の極大対蹠部分群および例外型コンパクト対称空間G_2/SO(4)の極大対蹠集合の分類についての研究で、さらに保倉理美氏が加わり、G_2のケーリー代数の自己同型群としての実現を利用してこれらの具体的表示を与えた。 3.田崎博之氏と共同で、コンパクト型エルミート対称空間Sp(n)/U(n)を二重被覆空間としてもつ商空間の極大対蹠集合および大対蹠集合の分類を行った。また、実数、複素数、四元数のそれぞれに対応して考えられる2m次元数ベクトル空間内のm次元部分空間全体からなるグラスマン多様体において、任意の元とその直交補空間を同一視することにより得られる商空間の極大対蹠集合の分類を行った。 4.Jost-Hinrich Eschenburg氏との共同研究で、外的対称空間の連結な外的対称部分空間の特徴付けを行った。 5.木村太郎氏と共同で、長野正により分類結果が与えられているコンパクト対称空間の極地および子午空間の決定の証明について検証を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
対称R空間の対称R部分空間、すなわち、全測地的部分多様体でそれ自身対称R空間であるもの分類に関して、対称R空間の外的対称空間としての実現を利用することにより、ある種の判定条件が得られた。また、例外型リー群G_2および例外型コンパクト対称空間G_2/SO(4)や、コンパクト型エルミート対称空間Sp(n)/U(n)の商空間(Sp(n)/U(n))/Z_2は、対称R空間ではないが、その大対蹠集合は合同を除いて一意的であるという、対称R空間と同様の性質をもつことがわかった。
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Strategy for Future Research Activity |
外的対称空間の外的対称部分空間の分類については、外的対称部分空間が連結でない場合、特に、離散の場合の考察を進め、対蹠集合との関係を明らかにする。コンパクト対称空間の極大対蹠集合の分類については、残っている場合を検討する。その過程で、対称R空間の極大対蹠集合の具体的表示について検討する。
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Causes of Carryover |
平成28年10月より所属学科の学科長に着任し、職務の関係上、当初の予定通りに出張することができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次のための旅費にあてる:田崎博之氏との共同研究に関するセミナーのための筑波大学訪問、Eschenburg氏とQuast氏との共同研究に関する研究打合せのためのドイツAugsburg大学訪問、韓国Daegueで行われる国際研究集会での研究成果発表、木村太郎氏との共同研究に関するセミナーのための木村氏の東京理科大学への出張。その他、研究課題に関連する情報収集と成果発表のための旅費・謝金および参考資料(図書)の購入にあてる。
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Research Products
(13 results)
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[Presentation] 実形の交叉2017
Author(s)
田崎博之
Organizer
第24回沼津研究会
Place of Presentation
沼津工業高等専門学校(静岡県・沼津市)
Year and Date
2017-03-06
Invited
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