2016 Fiscal Year Research-status Report
高次元複素力学系と非アルキメデス的力学系の無理的中立周期系の解析的研究
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15K04924
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
奥山 裕介 京都工芸繊維大学, 基盤科学系, 准教授 (00334954)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 複素力学系 / 非アルキメデス的力学系 / 無理的中立周期系 |
Outline of Annual Research Achievements |
A Mahler-type estimate of weighted Fekete sums on the Berkovich projective line. Acta Arithmetica, 178, No. 3 (2017), 257-272においては、代数的閉かつ任意標数の位相的完備な非自明アルキメデス的または非アルキメデス的ノルム体上のBerkovich射影直線上の正規化された重み付きのFekete和に対しMahler型の評価式を最良性を込めて確立した。証明はMahler, Baker, Benedetto以来のHadamard不等式に基づくのではなく、Fekete和のポテンシャル論の意味での正則化に基づく。従ってBaker-Benedettoの力学系的Green重み関数に対するMahler型評価式をそのヘルダー定数を用いたより精密な形で得ることにも成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
非アルキメデス的力学系の重み付きMahler和の評価を通じて無理的中立周期系の定量的理解が順調に進展しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度に得られた結果を基にして、引き続き複素力学系の研究者のみならず、国内外の代数的整数論、解析数論、数論幾何、ネヴァンリンナ理論、非線型ポテンシャル論、複素多様体論、多変数函数論などの研究者と交流しながら、複素力学系の無理的中立周期系の解析的線型化問題を最良の形で解決することを最大の目的として研究を推進する。
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Causes of Carryover |
平成29年度にRennes大学において代数力学系の族およびモヂュライ空間の定量的研究に関する研究打合わせを行う必要が生じた為。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度にRennes大学において代数力学系の族およびモヂュライ空間の定量的研究に関する研究打合わせを行うために使用する。
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Research Products
(4 results)