2017 Fiscal Year Research-status Report
高次元複素力学系と非アルキメデス的力学系の無理的中立周期系の解析的研究
Project/Area Number |
15K04924
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
奥山 裕介 京都工芸繊維大学, 基盤科学系, 准教授 (00334954)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 複素力学系 / 算術力学系 / 無理的中立周期系 |
Outline of Annual Research Achievements |
Adelically summable normalized weights and adelic equidistribution of effective divisors having small diagonals and small heights on the Berkovich projective lines. RIMS Kokyuroku Bessatsu, Kyoto Univ, B64 (2017), 55-66においては、数体および関数体とは限らない積公式体においてアデール的とは限らないが総和可能性条件を満たす射影直線上のアデール型正規化重みに対し、射影直線上の重み付き小高さ条件および小対角条件を満たす効率的因子列とアデール型正規化重みの定める平衡測度に関する等分布定理を確立した。Value distribution of the sequences of the derivatives of iterated polynomials. Annales Academiae Scientiarum Fennicae Mathematica, 42 (2017), 563-574においては、複素数体上の一変数多項式の反復合成列の導関数列に対し自明な例外集合を除いた全ての初期値に対する(充填ジュリア集合に対するポテンシャル論の意味での)平衡測度に向かう等分布定理を確立するとともに、容量0の例外集合を除いては全ての初期値に対しその等分布定理における収束の指数関数的誤差評価をC^2級テスト関数に対し得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
算術力学系および複素力学系における二三の等分布現象の確立を通じて無理的中立周期系の定量的理解が順調に進展しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度に得られた結果を基にして、引き続き複素力学系の研究者のみならず、国内およびフランス、英国、アメリカ等国外の代数的整数論、数論幾何、ネヴァンリンナ理論、非線型ポテンシャル論、多重複素ポテンシャル論等の研究者と交流しながら、複素力学系の無理的中立周期系の解析的線型化問題を最良の形で解決することを最大の目的として研究を推進する。
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Research Products
(7 results)