2020 Fiscal Year Research-status Report
実解析に基づくウェーブレットおよび変動指数をもつ関数空間の研究
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15K04928
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
出耒 光夫 東京都市大学, 共通教育部, 准教授 (80507179)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 変動指数 / ウェーブレット |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、主に変動指数の局所Muckenhouptウェイトをもつ重み付き関数空間の研究に取り組みました。局所Muckenhouptウェイトは、Rychkov(2001)によってその基礎理論が確立され、これまでにこのウェイトをもつ様々な定数指数の重み付き関数空間の研究が進められてきました。澤野-野ケ山(2020)によって、Rychkovの理論が変動指数の場合へ一般化され、変動指数の重み付き関数空間の研究への道が開かれました。 澤野-野ケ山の理論に基づき、その新しい研究の第一歩として、ウェーブレットによる変動指数の局所Muckenhouptウェイトをもつ重み付きLebesgue空間の特徴付けと基底の構成に取り組みました。そして、澤野嘉宏氏、野ケ山徹氏、野井貴弘氏との共同研究により、ウェーブレットによる別ノルムおよび無条件基底の構成を得ることができ、投稿した論文が出版されました。 この研究の続編として、上記の共同研究者とともに、様々なタイプのSobolev空間の場合についてもウェーブレットによる特徴付けと基底の構成に取り組んでいます。この変動指数型の重み付きSobolev空間でウェーブレット理論を応用するために必要となるSobolev空間の諸性質として、導関数のルベーグノルムの有限和による定義とFourier変換を用いたノルムの定義との同値性、Littlewood-Paley型の特徴付けなど、この関数空間の多様な表現を明らかにしました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究期間中に確立された澤野-野ケ山による変動指数型の局所Muckenhoupt理論を知り、新たな研究の展望に気付くことができました。そして、Lebesuge空間の場合について具体的な成果を得ることができ、これを土台として、Sobolev空間の研究へ繋げることもできました。
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Strategy for Future Research Activity |
現在進めているSobolev空間の場合の研究をさらに発展させ、局所Muckenhouptウェイトをもつ重み付きのBesov空間およびTriebel-Lizorkin空間のウェーブレットによる解析に取り組みます。そのために必要となるこれらの重み付き関数空間の諸性質を明らかにしていきます。平行して、複素変数の関数空間の変動指数による一般化に取り組み、これらの関数空間に対する、ウェーブレット理論に基づく特徴付けや基底の構成にも取り組みます。
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Causes of Carryover |
新型コロナの感染拡大に伴い、予定されていた研究集会や他大学での研究打ち合わせも中止となりました。次年度使用額については、研究成果の発表のための論文掲載料に使用する計画です。
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Research Products
(1 results)