2017 Fiscal Year Annual Research Report
On the lifespan and asymptotic behavior of solutions to systems of wave equations with nonlinear terms of long range effects
Project/Area Number |
15K04955
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
肥田野 久二男 三重大学, 教育学部, 教授 (00285090)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 和義 北海道科学大学, 工学部, 准教授 (20316243)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | half wave equation / 初期値問題 / 適切性 / Strichartz型評価式 / 分数階微分 / chain rule |
Outline of Annual Research Achievements |
nonlinear half wave equationに対する初期値問題の適切性に取り組んだ.具体的には 1. 巾乗型非線形項をもつ方程式の尺度不変性に由来するソボレフ空間上での適切性 2. ゲージ条件を満たす巾乗型非線形項をもつ方程式の解が満たす二つの保存量に由来するソボレフ空間上での適切性 を考察した.問題1については,2016年11月にarXivで公表されたFujiwara-Georgiev-Ozawaの先行結果では用いられなかった型のStrichartz型評価式に着眼した.ベゾフ空間上での分数階微分に関するGinibre-Ozawa-Velo型chain ruleを拡張し,このStrichartz型評価式と合わせて縮小写像の議論で使い成果を上げた.2017年1月にarXivで公表されたV.D. Dinhの先行結果を改良することにもなった.問題2は,具体的にはソボレフ空間H^{1/2}上での初期値問題のことである.空間1次元の場合を除くと,このソボレフ空間での適切性は未解決である.空間次元が2以上のときに,今回はそれよりも少しだけ狭く,原点に関して球対称な関数からなるソボレフ空間H_{rad}^s (s>1/2)上で適切性を考察した.この問題は2016年11月にarXivで公表されたBellazzini-Georgiev-Viscigliaの論文で未解決とされた問題であった.2階の波動方程式の解に対する重み付き時空L^2型評価式からhalf wave equationの解に対するそのような評価式を導けることに着眼した.Hidano-Jiang-Lee-Wangの共同研究で得られた重み付きソボレフ空間上でのchain ruleを,重み付き時空L^2型評価式と組み合わせて縮小写像の議論の中で使い,この未解決問題を解いた.
|
Research Products
(8 results)