2016 Fiscal Year Research-status Report
退化型及び特異型ケーラー・シーゲル系の漸近解析と適切性
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15K04961
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
杉山 由恵 九州大学, 数理学研究院, 教授 (60308210)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Keller-Segel系 / Navier-Stokes方程式 / 初期値問題の時間局所適切性 / 爆発解 |
Outline of Annual Research Achievements |
Navier-Stokes方程式は流体の基礎方程式であり,Keller-Segel方程式系は数理生物学の基礎方程式である.Keller-Segel系は,多くのパラメーターを有し,その取り方によって半線形型,退化型,特異型が現れる豊富な構造を内在している.特に退化型の場合,主要項の係数に未知関数が含まれるため一様楕円性が保証されない困難さを生ずる.同方程式系自身は,放物-放物型および放物-楕円型に分類されるが,ともに重要な研究対象であり,適切性を論じる際,それぞれの特性に応じた解析が求められる. 2016年度には,Keller-Segel系とNavier-Stokes方程式を連立した方程式系を研究対象とし,適切性問題(初期値問題の“時間局所解の存在・一意性”)の解明に取り組んだ.研究成果の重要性は国際的にも評価され,国際学術論文誌 J.Funct. Anal.(2016)に掲載されている.加えて,上記研究を発展させ,爆発解の存在条件の導出にも成功しており,研究成果は国際学 術雑誌に投稿中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2016年度には,Keller-Segel系とNavier-Stokes方程式を連立した方程式系を研究対象とし,適切性問題(初期値問題の“時間局所解の存在・一意性”)の解明に取り組んだ.研究成果の重要性は国際的にも評価され,国際学術論文誌 J.Funct. Anal.(2016)に掲載されている.加えて,上記研究を発展させ,爆発解の存在条件の導出にも成功しており,研究成果は国際学 術雑誌に投稿中である.
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Strategy for Future Research Activity |
偏微分方程式の解法としては,線形方程式の摂動として弱い意味での“非線形”問題が取り扱われているが,更に方程式のスケール則や解の自己相似性に焦点を当てる事により,解の爆発や凝集といった非線形特有な現象を解明する事ができると予想される.今後の研究で はスケール則を軸とし,爆発解の漸近挙動を解析することを予定している.具体的には改良部分正則性定理を証明し,爆発解の時間帯域的様相(一点に質量が集中する所謂デルタ関数特異)性の証明を目指す..
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Causes of Carryover |
スカイプ等を通しての議論が潤滑に進み旅費が節約できたため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度には,研究推進のために,招聘研究を増やすため,旅費支出が増加する.
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