2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K05053
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
尾田 欣也 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (60442943)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ヒッグス場 / インフレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
濱田、川合とともに、超対称性が弦スケールで破れた超弦理論における、プランクスケールを越えたヒッグス・ポテンシャルを調べ、Phys. Rev. D92 (2015) 045009 に発表した。ヒッグス場を弦の無質量モードと同定し、場の値が大きな領域においては、ヒッグス・ポテンシャルは無エネルギーの逃避真空に繋がっていることを示した。このような一般的な振る舞いを、具体的な非超対称SO(16)xSO(16)ヘテロティック弦理論のトーラス・コンパクト化において確認した。このような振る舞いは、ヒッグス場が永遠のインフレーションの起源となっていることと首尾一貫していることを示した。われわれの宇宙の宇宙項の小さな値は、我々の真空の、逃避真空との縮退によって説明されるという可能性を指摘した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り研究を行い成果を出している。予定通り予算のほぼすべてを使い研究者の公募を行い、山本康裕博士を雇用した。
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Strategy for Future Research Activity |
雇用した山本博士、および他の共同研究者や学生との議論により研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
公募の結果、研究員の着任が当初予定より1ヶ月遅くなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
旅費が不足しているため、旅費に当てる予定である。
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