2016 Fiscal Year Research-status Report
太さ数nm以下の金属ナノワイヤ列を含む繊維状複合薄膜の非線形光学物性
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15K05126
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| Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
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Principal Investigator |
水谷 五郎 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (30183958)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KHUAT Hien 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (30729190)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | Au / TiO2 / ステップ / H-Si(111) / 光第二高調波発生 / 光和周波発生 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
１年目に設計したデザインに基づき、ジュラルミンを用いて１３ケの部品を加工し、また本研究予算で購入した縦型と横型の微動送りステージおよびカッター刃を用いて、ナノワイヤ膜貼合わせ装置を組み立てた。基本的には順調に組み立てることができ、完成した。設計ミスではないが、中央の蒸着した試料を両面テープで貼り付けて持ち上げるための台と、上方から来るアームとの間のスペースが小さすぎたので、この下方の部品については、設計しなおしの必要がある。これができたら、次にはテープ試料を用いて、動作確認を行う予定である。
一方、本プロジェクトの基礎的な研究として、Au/TiO2(320)表面のSHG分光を推進した。本プロジェクトでは、TiO2(320)面を８００℃で空気中アニールしてできるTiO2のステップ構造に、上からAu膜を2nm蒸着し、その部分の電子構造のスペクトルを計測して、光触媒活性に関連する機構を解明しようとするものである。このようにすれば、ストライプ状のステップ構造とテラス構造のAu/TiO2界面ができることになる。この試料のSHG応答を計測すれば、対称性の破れている方向、すなわちテラスとステップのAu/TiO2界面を選択的に分光できる。
本年度は、この試料を複数製作し、１つはSHG応答の計測、他はその他の計測用に用いた。SHG応答としては、対称性の破れから期待できる異方性が検出でき、計測系の感度比補正をした上で、４つの偏光組み合わせのパターンを、テラスの寄与成分と、ステップの寄与成分に分離することができた。他の１つの試料については、原子間力顕微鏡および走査電子顕微鏡を用いて、表面形状をモニターする予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実績に述べたように、本研究の目的であるナノワイヤ列貼り合わせ装置は完成したが、NaClをマトリックスとして用いたナノワイヤ列が、蒸着源の不調により製造できない状況である。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後、蒸着源の修理を急ぎ、遅れを取り戻したい。
なお、Au/TiO2(320)界面のステップナノワイヤを含む系のSHGの研究については、波長を変化させて、その共鳴プロファイルより、光触媒活性の起源となる電子準位を明らかにしていきたい。
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| Causes of Carryover |
上記に述べたように、試料の準備という面で、計画からの遅れが多少生じ、パルスレーザー光源を用いた計測の回数が当初予想していたよりも少なかった。このことにより、購入する予定であった、レーザーの消耗部品（フラッシュランプ）を一部購入を見合わせた。フラッシュランプは、メーカーの保証期間があるので、近いうちに使用が見込めない場合には、購入を控えた方がよいからである。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
新年度は、新たな試料を早々に作る予定であるので、購入を控えていたフラッシュランプを年度当初より購入する予定である。
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