2017 Fiscal Year Research-status Report
日本海溝に沈み込む太平洋プレートの磁化構造と海洋プレートの改変過程
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15K05278
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| Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
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Principal Investigator |
富士原 敏也 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地震津波海域観測研究開発センター, 主任技術研究員 (30359129)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木戸 ゆかり 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球深部探査センター, 技術主任 (20359194)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 地磁気異常 / 磁化構造 / 太平洋プレート / 日本海溝 / ホルスト－グラーベン / プレート沈み込み |
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| Outline of Annual Research Achievements |
日本海溝海側と陸側の東北日本の地質現象や地震活動との関連性を調べる目的で、昨年度に参加したドイツ調査船ゾンネ航海で取得した海底地形データを用いて、2011年東北地方太平洋沖地震による津波の沿岸における高さが最大であった三陸沖の海底地形変動を調べ、津波の波源について議論した。その成果を論文にまとめ発表した。
研究成果の公表として、「海溝海側で生じる過程総合研究」という研究集会において、日本海溝海側斜面である太平洋プレート上で、東北日本の地質現象や地震活動との関連性が議論されている小海丘群（プチスポット）周辺の、海底地形、反射法地震探査、海洋地磁気異常に基づいた地質学的背景について、招待講演を行った。上記実績の成果は他に、国際学会で1件、国内学会で1件の発表を行った。
今年度は、東京大学大気海洋研究所共同利用の新青丸、白鳳丸調査航海に参加し、日本海溝付近の海底地形、サブボトムプロファイラ、マルチチャンネル反射法地震探査、地磁気データを新たに取得した。速報的な成果を国際学会で発表した（共著）。
社会・国民への発信に関する研究実績として、海洋研究開発機構（JAMSTEC）が共同主催する国立科学博物館の展覧会「深海展」の展示物の監修、出版物の執筆に関わった（2011年東北地方太平洋沖地震についての展示を担当）。また、JAMSTECの一般公開、およびスーパーサイエンスハイスクールの札幌啓成高校向けに、太平洋プレートの海底地形とプレートテクトニクスについてのセミナー講演を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者が、年度当初に予定していなかった業務が生じて、多忙になったため当初計画の遅延を招いた。所属機関が共同主催する展覧会「深海展」の展示物の監修、出版物の執筆に関わることになった。また、研究代表者の所属部署の事業であるハワイ沖地殻構造調査研究に関わり、首席研究員として調査航海を遂行した。所属機関・部署の重要事業であったため、これらの業務を優先した。
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| Strategy for Future Research Activity |
本研究で行った地磁気異常データセットの編集・構築作業についての論文を作成し、データ公開を目指す。磁化構造の計算の際に必要となる精度のよい地殻構造モデルの構築を進め、新たに作成した地磁気異常と磁化層構造データを用い、磁化構造の解析を行う。
得られた結果について、日本海溝海側斜面で同磁極に沿った磁化強度変化、海溝軸からの距離に応じた磁化強度変化、プレート沈み込み帯での磁化強度変化、に着目して議論する。
得られた磁化構造を他の地球物理学的・地質学的観測データ、構造モデルと比較し、海洋プレートの蛇紋岩化、断層分布・構造など統合した解釈を行う。東北日本の地質現象や地震活動との関連性を調べる。
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| Causes of Carryover |
年度当初に計画していた海外での学会発表のための出張旅費が他予算でまかなうことができたため、また、進捗に遅延が生じたため、予定していた額が未使用となった。
次年度使用額は、研究成果発表の機会・人数をより増やす用途にあてたい。
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