2017 Fiscal Year Annual Research Report
Three-dimensional analysis with GPR(ground penetrating radar) of supercritical flow deposits
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15K05322
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Research Institution | Natural History Museum and Institute, Chiba |
Principal Investigator |
熊代 浩子 (岡崎浩子) 千葉県立中央博物館, その他部局等, 主任上席研究員 (10250135)
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Project Period (FY) |
2015-10-21 – 2018-03-31
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Keywords | 津波堆積物 / 3次元凹地状堆積物 / 粒子ファブリック |
Outline of Annual Research Achievements |
大型造波水路(長さ205m,幅60cm,深さ95cm)を用いて津波堆積物実験が行った.実験は混合砂(中央粒径:約0.2mm)を用い,造波機から下流約40m付近に高さ20cmの砂丘をつくり汀線とし沖側勾配は1/215また陸上勾配は1/100に設定された.津波(波高約80cm)は1回の波の発生で砂丘をこえて陸側に遡上した.これによって形成した津波堆積物は層厚が1-3cm程度で汀線より陸側まで6mほど堆積した.砂丘背後のフルード数は1.6程度で射流である.水路に平行な資料写真から粒子ファブリックの計測を行った.粒径は,全体的に見ると砂丘より沖側の凹地堆積物が最も粗く,陸側の遡上堆積物はより粗い下部層と細かい上部層からなる.陸向きには凸状の頂部付近で粗粒化し,さらに陸側で細粒化した.粒子のインブリケーションには陸傾斜と沖傾斜の2方向があり高角度(20-30度)で傾くものも見られた.実験堆積物のGPR探査で認められた3次元凹地状の堆積物は跳水により埋積したものと考えられた. 現世津波堆積物の観察事例との比較を行った.九十九里浜平野東端の刑部岬の海食崖下とその前にある消波堤の間できた3次元凹地状の押堀には約55cm と厚い津波堆積物が堆積した.津波堆積物は侵食面上に貝殻片や泥岩偽礫を多く含む粗粒砂層と,その上に緩やかに上に凸の葉理もつ細粒-中粒砂層がのり逆級化するものも見られた. したがって,これら実験と現世津波堆積物は砂丘や堤防の越流による侵食と射流による砂の移動埋積により形成された可能性が考えられた. また,GPR探査を更新統の化石発掘に導入し,産出する化石とその3次元結果から流れの推定を行った.GPR探査の野外調査の留意点などを考察した.
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Research Products
(4 results)