2017 Fiscal Year Annual Research Report
Developments of elastic velocity measurement technique with synchrotron X-ray and ultrasonic method under lowermost the mantle conditions
Project/Area Number |
15K05351
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Research Institution | Japan Synchrotron Radiation Research Institute |
Principal Investigator |
肥後 祐司 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 利用研究促進部門, 主幹研究員 (10423435)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 下部マントル / 超音波 / 弾性波速度 |
Outline of Annual Research Achievements |
下部マントル条件下での精密弾性波速度測定を実現すべく、本研究期間を通じて、超音波法による弾性波速度測定の要素技術の開発及び試験を行ってきた。小型試料の超音波速度測定には高S/Nな超音波信号の発生と測定、試料のX線吸収像の高分解能撮影が必須である。これまでに、インピーダンスマッチグ装置または多段半導体リレーを用いた低ノイズ超音波測定システムを試作し、試験測定を行ってきたが、これまでに満足いく結果は得られていない。しかしながら、開発技術の一部はHigo et al.,2018に論文発表し、約27GPaまでの精密弾性波速度測定に成功している。 平成29年度は、超高圧、極小試料の測定を実現すべく、これまでの開発に加えて新規焼結ダイヤモンドアンビル材のテストを行った。最下部マントル条件下の圧力発生には焼結ダイヤモンドアンビル(SDアンビル)が欠かせない。これまでのSDアンビルは焼結助剤に金属コバルトを使用しており、ダイヤモンドの粒界に金属コバルトが残留している。ダイヤモンドとコバルトのインピーダンスコントラストは非常に大きく、入射超音波がアンビル内で散乱し、アンビルエコー強度を極端に低下させる原因となっていた。そこで、本研究ではよりインピーダンスコントラスト差が小さいSiCを焼結助剤に用いたSDアンビルを超音波測定に使用し、その効果について検証をおこなった。詳細は現在解析中であるが、本研究期間を通じて得た知見を今後下部マントル条件下での弾性波速度測定に活かしていく。
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Research Products
(8 results)