2017 Fiscal Year Annual Research Report
Realization of an intense, sub-terahertz radiation source to produce high quality output by simultaneously stabilizing the intensity and the frequency of the gyrotron output beam.
Project/Area Number |
15K05362
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
小川 勇 福井大学, 遠赤外領域開発研究センター, 教授 (90214014)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ジャイロトロンの出力・周波数の同時安定化 / ミリ波・サブミリ波帯の強力な光源 / 周波数のフィードバック制御 / 出力電磁波強度のフィードバック制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
ミリ波・サブミリ波領域の高出力光源であるジャイロトロンにおいて,発振周波数と出力電磁波強度を同時に安定化することが本研究の目的である。発振周波数と出力電磁波強度の同時安定化の実験は,連続動作で得られる周波数190 GHz, 出力2 Wのジャイロトロンの発振において行った。 発振周波数は,ジャイロトロンの発振開始から約100 MHz低下し続け,その後周波数の低下は納まる。しかし,10 MHz程度の周波数変動が続く。チラーによって冷却水温の変動を0.1 ℃に軽減することにより,周波数変動は2 MHz程度まで軽減できることが分かった。この状態で,ボディ電圧を100 V程度変動することにより,発振周波数を4 MHz程度変調することができた。ボディ電圧を操作する周波数のフィードバック制御を行うことにより, 1 時間にわたり,周波数変動を0.5 MHz以下にできた。周波数の安定化は,他の動作モードである周波数242 GHzの発振においても達成できた。多くの周波数領域の発振でも達成できるものと考えている。 ジャイロトロンの出力電磁波強度は,直線偏光で得られる出力ビームを偏光子に導き,偏光子を回転することにより,変化させることができる。偏光子の回転を操作する出力電磁波強度のフィードバック制御により,強度変動1 %以下の安定化を達成できた。 ボディ電圧を操作する周波数のフィードバック制御と偏光子の回転を操作する出力電磁波強度のフィードバック制御により,周波数の安定化と出力電磁波強度の安定化を同時に行うことができ,当初の目的を達成できた。
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